楽しめ、 人生を!
生まれつきの視力障害のため、自分が努力や忍耐を強いられるだけでなく、周囲の人まで暗い気持ちにさせてしまうやるせなさ……。
講師たちの明るい声に惹かれて入学した音楽学校で、生まれて初めて健常者とともに学び、幸福とは何か、人生とは何かについて考える。
視覚障害者の著者が本音で語る青春小説。
この作品は、当サイトを運営している天井鍼灸院の鍼灸師、磯キリンこと天井泰久が書いたものです。
体 裁 四六判上製248ページ 定価1200円
発行元 東洋出版
ISBN 4-8096-7447-9
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2004年11月22日
更新
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キク科ハゴロモギク属
Arctotis grandis
(Compositae)
和名 ハゴロモギク(羽衣菊)
南アフリカ原産の寒さに比較的強い一年草だが、宿根することもある。草丈
70pくらいになり、葉は長い楕円形で鋸歯があり、少し灰色味を帯びている。
花は春から夏にかけて咲き、花径7pくらいの大輪の頭状花で、舌状花は白・黄色・オレンジ・ピンクなどで管状花は黄褐色である。日が当たると
開花し、夕方になるとしぼむ。あまり普及していないが、花時が長く、比較的丈
夫な草花である。属名は「熊の耳」の意味。種子についている冠毛、いわゆる落
下傘が動物の耳のようだから名付けられたという。種名は「大きい」
種と品種
日本でタネが発売されているのは、上記の種のみだが、英国などの種苗会社には、次の種がある。
アコーリス Arctotis acaulis 草丈30くらいの一年草。根生葉は長さ20cmくらいあり、切れ込みがあり、表はざらざらで、裏面は白い毛が密生している。花茎はすべて根から直接出て分枝はなく、種名は「枝がない」の意味である。花径9cmくらいで、黄色またはオレンジ色。家庭用の切り花に向く。
ファストゥオーサ Arctotis fastuosa 草丈60cmくらいになる、この仲間では唯一の短命な多年草。葉は柔らかい白い毛で覆われている。花は直径10cm以上になり、鮮やかなオレンジ色で、中心に黒い蛇の目模様がある。種名は「誇り」で、この属では一番立派な花が咲くことから。この種は英国チルタン社のカタログにあるもので、実際に取り寄せて栽培したところ、ヴェニディウムそのものであった。
ヒルスータ Arctotis hirsuta 一年草で草丈50cmくらい。暖地では冬の終わりから初夏にかけて、寒地では夏から秋にかけてのかなり長い間、直径8cmくらいの、白で中心に黒い蛇の目模様のある花を咲かせる。種名は「毛が生えている」
ヴェヌスタ Arctotis venusta 草丈30cmくらいの寒さにやや弱い一年草。ほかの仲間と違い、花色は明るい空色で、ひまわりのつぼみのように、太陽を追いかける性質がある。夜になると曙が待ち遠しいかのように、東を向く。種名は「愛らしい」
栽培
タネは最近冠毛を除去したクリーンシードが出回っており、それだと普通に
播いてよく出るが、冠毛つきの場合は、少ししめった川砂と一緒に少し揉み、そ
のあと播くとよく発芽する。秋の彼岸頃に播種し、2mmくらい覆土しておく。寒
い地方は春の4月下旬に播種する。一度仮植えしたあと、日当たりと排水のいい
土地に25p間隔で植えるか、プランターに3本づつ植える。寒さにやや弱いの
で、強い霜が降りるところでは霜除けが必要である。
利用法
暖地の花壇用に、開花期が長いのでおもしろい。切り花にもなるが、日の当た
らないところでは完全に開花しない。プランターに植えて楽しむこともできる。
マメ科アカシア属
Acacia sp. (Leguminosae)
主としてオセアニア大陸に多く分布するが、アジア・ヨーロッパ・アフリカ
およびアメリカ大陸の温帯から亜熱帯地方にかけてもいくつかの種が分布してい
る。全部で800種以上ある大きな属で、樹高3bから10bを超える常緑の低
木または高木である。見かけがかなり違っていても、同一種の変種や亜種だった
り、逆に見かけは全く同じように見えても別の種だったりで、植物学者たちを悩
ませている植物群でもある。日本でアカシアという名前でおなじみの、北海道を
代表する花木の一つとして知られている植物は、和名ハリエンジュ、別名
ニセアカシア
といい、この本物のアカシアとは別の属の植物で、寒さに非常に強い。とこ
ろが本来のアカシアは常緑樹なので、種によって多少の違いはあるが、強い霜
や霜柱が立つ地方では生育できない。幹は直立して上方でよく分枝する。葉は一
般にはミモサ形と呼ばれる、二回羽状複葉のシダのような形のものが多いが、被
針形の長い葉のものもあり、また若い木では本来の葉の形をしていないものも多
い。葉の色には緑色の他に、銀白色や、ブロンズ色をしていて、花がないとき
でも美しいものがある。花は普通は冬から春にかけて咲くものが多いが、四季咲
き姓のものもある。黄色の蝶形花を房状につけ、香りの宵ものもある。観賞用に栽培される他、医薬品、食品の香味付け、香水の原料、草木染め、殺虫剤、粘着剤などの原料になる有用植物が多く含まれている。属名はギ
リシャ語の古名から。
種と品種
アドスルゲンス Acacia adsurgens
オーストラリア原産の樹高5bくらいの低木。葉は浅黄色
の羽状複葉で、葉腋に2本の刺がある。花は黄色。種名は「まっすぐに生育する
」。
アルビダ Acacia alpida
熱帯アフリカ産の比較的珍しい種。樹高1.5bくらい。葉は
浅黄色で刺があり、花は「白っぽい」という種名が示すように、薄い黄色である
。
オーリキュリフォリア Acacia auriculifolia
寒さに比較的強く、抑制行くする。樹高3bくらい。
花は黄色で、その後にできる遠藤のような鞘はねじれている。
ギンヨウアカシア(銀葉アカシア)Acacia
baileyana 英名 Cootamunda wattle この仲間では比較的ポピュラー
な種で、暖地で切り花用に栽培されている。樹高6bくらいになる高木で、枝
の先はしだれる。葉は銀白色を帯びた二回羽状複葉である。花は2月末から3月
ころに咲き、黄色。葉が紫色を帯びた変種A. b.
var purpureaもある。
カテチュ Acacia catechu 英名 catechu
インド原産の落葉高木で、樹高10b以上に なる。短い刺があり、葉は羽状複葉である。花は黄色。
シアノフィラ Acacia cyanophylla
英名 blue leaved wattle
西オーストラリア原産の樹高
6bくらいの灌木。種名のように葉が浅黄色で、花は黄色。
ギンヨウアカシア Acacia dealbata
英名 Silver wattle
タスマニアなどに産する樹高30b以
上になる大喬木。葉は二回羽状複葉で、種名の「不透明な粉に覆われている」が
示すように、白っぽく見える。花は冬か早春に咲き、黄色で香りがよい。
ファーネンシアナ Acacia
farnensiana 英語ではopoponaxという変な名前が付いている。樹高6
bほどの灌木で、6oほどの針状のとげが生えている。葉は二回羽状複葉だが小
さい。冬に咲く花は黄色で非常に香りがよく、フランスのリヴィエラ地方で、香
水用に栽培されている。
ジラファエ Acacia giraffae 種名はジラフつまりキリンに似ているという意味で、鞘が非常に長いところか
ら名付けられている。樹高10b以上になり、葉は羽のように細かく切れた羽状
複葉で、花は小さく球状である。比較的珍しい種。
ホロセリセア Acacia holosericea
オーストラリア産の樹高6bくらいの灌木。種名は「本
当の絹のような」の意味で、木全体が白っぽくて柔らかい感じがする。鼻は長さ
5cmくらいの穂状に咲く。鞘が少しねじれている。
レウコフロエム Acacia leicophloem
樹高12bくらい。ジャワ原産。心材は黄色または赤褐
色で非常に硬く、木材を取るために栽培されている。
マンギウム Acacia mangium 英名 silk
leaved acacia 樹高10bくらいになる。葉は灰
色を帯びた浅黄色で、黄色い花は総状に咲く。
モリッシマ Acacia molissima
英名 black wattle
種名は「非常に軟らかい」。花は黄色 で芳香がある。樹皮が黒っぽい。
アラビアゴム Acacia sebegal 中近東から北アフリカにかけて分布する樹高6bくらいの常緑樹。現在熱帯アジアで大量に栽培されている。樹皮からしみ出した粘液をアラビアゴムまたはアラビアのりと言い、錠剤の結合材や樫の粘着剤など、工業用に利用されている。切手やシールなどの裏に付いている、なめるとのりになる部分もアラビアゴムである。寒さに弱いので、日本での栽培は不可。
栽培
挿し木がほとんどできず、また大きな苗の移植を嫌うため、タネから栽培す
る。タネは早めに入手して、冷蔵庫で1ヶ月くらい保存した後、ぬるま湯に1昼
夜つけてから播くとよく発芽する。5月に鉢などに播いて5oほど覆土してお
くと、1ヶ月くらいで発芽がそろうので、4寸くらいの大きめのポットに仮植え
して翌春まで培養し、十分暖かくなったら日当たりと排水がよく、あまり強い風の当たらないところに、1.5bくらいの株間で定植する。豆の仲間なので、窒素分の少
ない肥料を時々与えるようにする。また、乾燥地帯の植物なので、湿り気の多い土の場合は、少し高畝にして栽培すると良い。小苗のうちは倒れやすいので、支柱を立てて
やるのがよい。現在オーストラリア産の種が切り花用に、近畿地方の南部(三重・奈良・和歌山など)で作られており、強い霜がおりない地方なら霜よけなしで栽培できるものが多い。熱帯アジア・アフリカ産のものは、日本の気候には合わない。
利用法
C暖地で庭木にしたり、切り花にして観賞する。
ユリ科ムラサキクンシラン属
Agapanthus sp.
(Liliaceae)
南アフリカ原産の常緑または宿根の多年草で、地下に結節状の塊茎と多肉質の根がある。寒さに比較的強いものとやや弱いものがある。草丈は50〜80cmくらいのものが多いが、1.5〜2bになるものもある。葉は根本から多数生え、被針形またはひも状で、草丈とほぼ同じくらいの長さのある。花の形が、温室で栽培され、冬にオレンジ色の大きな花を咲かせる大型高級鉢物の君子蘭(くんしらん)に似ていることから「ムラサキクンシラン」と呼ばれているが、リュウゼツラン科のクンシランとは、全く関係のない草花で、花弁はやや細い6弁花で、初夏に散形花序に咲き、一つの花序二数輪から数十輪咲かせ、花壇の背景などに植えられる他、切り花や、矮性のものはプランター上などにも利用されている。属名は「恋の花」の意味。普通は根茎を秋に分球して植え付けるが、タネで売られているものをここに揚げておく。
種
アフリカヌス Agapanthus africanus 南アフリカのケープ地方原産の常緑多年草。この仲間では、やや寒さに弱く、関東以北では霜よけが必要。草丈50〜90cm。葉は革質で長さ40cm以上ある。花は30輪ほどの大きな散形花序に咲き、明るい青紫。種名はもちろん「アフリカ産の」
カンパニュラトゥス Agapanthus campanulatus 南アフリカの比較的涼しい地方に産する宿根草。草丈50cmくらいで寒さに強い。根本からたくさんの花茎を出し、花径3cmくらいのたくさんの空色の花を開く。種名は「釣り鐘のような」。白花種のタネも売られている。
ミノール Agapanthus minor 草丈20〜30cmで、「小さな」という種名の通り、アガパンサスの中では一番小さい。花は晩春から9月ころまで咲き続け、3cmほどの白花を次々と咲かせる。
プラエコックス Agapanthus praecox 以前はA.
orientalisと呼ばれていたが、南アフリカ東南部の原産で、東洋とは関係がないので、現在では「早咲きの」という意味の種名が与えられている。非常に変化の多い草花で、様々な亜種がある。通常は草丈1.5bくらい。葉はひも状で、長さ70cm、幅5cmにもなる。花序は大きく、直径30cm以上になることもある。花色は空色の他、藤色や恋い青紫、白花のものがあり、また八重咲きのものもある。さらに草丈50cmくらいの矮性のものや、斑入り葉のものなど変化が多い。
交配種 Agapanthus ×hybridus アガパンサスには種間交配種がかなりあり、タネとして売られているものにもある。
栽培
種によって多少違うが、比較的寒さに強く、暖地などでは民家の庭先や道ばたなどに、植えっぱなしのものが初夏から夏にかけてよく咲いているほどである。適度な水はけと水持ちがあり、半日陰以上のところなら、十分に栽培できる。普通は秋の彼岸から10月ころにかけて、根株を入手して、適当な土地に30cmくらいの間隔で、植え付ける。繁殖するには秋、涼しくなってから、彫り上げて2,3芽ずつに株分けし、新しいところに植えてやればよい。
たねまきは春の4月ころが適当である。浅鉢に蒔き、2〜3mm覆土して乾かさないようにする。発芽には1ヶ月から3ヶ月くらいかかり、あまり発芽率は良くない。
利用法
C花壇に植えたり、農家のあいている土地や道ばたの空き地などに植えられているが、矮性のものでは、プランターやコンテナに植えて愉しむこともできる。
ナス科アクニストゥス属
Acnistus australis (Solanaceae)
ダテュラ(チョウセンアサガオ属)と草姿・性質ともよく似た、オーストラリア原産の草丈1.2〜1.8メートルくらいの、寒さに弱い多年草または亜灌木。書物によって別の学名で書かれていることもあるが、日本の園芸愛好家になじみの深いトムスン&モーガン、チルタンなどのタネのカタログにこの名前ででているので、この学名で掲載する。茎は直立し、葉は互生して楕円形である。花は8月から9月に咲き、直径5〜8cmくらい、ロート型で下向きまたは横向きに咲き、うす紫色で香りがある。
栽培
種まきは4月頃、タネが比較的高価なので、浅鉢にまいて3ッmくらい覆土する。発芽までに20〜60日くらいかかるが、発芽後の生育はかなり早い。種をまいたその年に開花する。日当たりと排水がよく、やや乾燥したところを好む。下に当てなければ、越冬する。
利用法
C一般には路地植えで観賞するが、大きめのプランターで愉しむことができる。
キク科ハナカンザシ属
Helipterum roseum
(Compositae)
和名 ハナカンザシ
オーストラリア原産の、寒さにやや弱い一年草。茎は根本からよく分枝して
直立する。葉は被針形で小さく、たくさんある。初夏から夏にかけて、ピンクま
たは白の、花径4cmくらいの、一重咲きの頭状花を開く。花弁のように見える
ところは、総苞と呼ばれる、果実を保護するための器官なので、かさかさしてい
て光沢がある。属名は「太陽の翼」の意味で、風に揺れて花がきらきら光ること
から。この仲間はオセアニアと南アフリカに30種ほどが知られている。種名は
「バラ色の」。
栽培と利用法
ムギワラギクを参照。
ナデシコ科ムギナデシコ属
Agrostemma sp. (Caryophillaceae)
日本では輸入した麦の種に入っていて、麦畑の雑草として生えたため、ム
ギナデシコと呼ばれている。ヨーロッパ原産の寒さに比較的強い一年草で、2種
が知られている。草丈50pくらい。葉は細い針状。初夏に薄紫またはピンクの
、花径5pくらいの5弁花を咲かせる。属名は「野原の冠」。。
種と品種
「ムギナデシコ Agrostema coeli-rosea 英名 Rose
of heaven 英語で「天 国のバラ」というしゃれた名前を持っているが、かなり雑草に近い性質の草花で
ある。種名は「中空のバラ」。
ムギセンノウ Agrostemma githago 英名 corn cockle
イングランド地方 でも自生していて寒さに強い。文字通り麦畑の雑草で、園芸的な価値はないとさ
れていたが、花径2cmほどで、細長い萼が花弁より長い愛らしい花に人気が出て
きて、いくつかの品種がタネとして売られている。ギタゴは赤村先・藤色・白の混合。98年のフロラセレクトで入賞したオーシャン・パールocean
pearlは、白花で花付きがよく、葉の色も銀灰色で、草丈があるので切
り花によい。また、パープルクイーンは、大輪で紫の花の中心が白く抜けている。この2種は、寒さにやや弱いので
、強い霜が降りる地方では霜除けが必要である。なお、この植物はタネが有毒な
ので、口の中に入れないこと。
栽培
種まきは9月頃がよい。一袋の粒数も多いので、花壇に筋蒔きして2mmほど覆土し、じょうろで灌水しておけば5日くらいで発芽する。丈夫な草花なので、花壇に直播きしても、箱や苗床に
播いてあとで移植してもよく育つ。日当たりと水はけのよい土地に植える。
利用法
花壇用、というより空き地の装飾用。また切り花にすることもできる。
キク科カッコウアザミ属
Ageratum houstonianum
(Compositae)
和名 オオカッコウアザミ 通称 アゲラタム
中南米に30種あまりが分布する。一般にアゲラタムと呼ばれるのは、ヒューストニアーヌム種で、現地では灌木状になるが、春まきの一年草として栽培
されている。しかし霜の降りない地方では越冬することもあり、また、簡単な温
室があれば、秋に播いて春には大きな株にして、花を長期間愉しむことが出来る
。切り花用の草丈60cm以上になる品種もあるが、現在タネや苗として売られて
いるのはほとんどが矮性種で、草丈15〜30cmくらい、全草に粗い毛が生えて
いる。茎は直立するが根本からよく分枝し、葉は対生で10cmほどのほぼ円形で
ある。花は花径5oほどの糸のように細い管状花だけで出来た頭状花を、十数輪
房状につけ、さわやかな空色である。白花やピンクの品種もあるが、目立つのは
ブルーの品種である。四季咲き姓で、春から霜の降りるまで咲き続ける。属名は
「年を取らない」という意味で、鮮やかな色の花が長期間にわたって咲き続ける
ことから。
品種
牧野植物図鑑などには、カッコウアザミとしてAgeratum conyzoidesが載っているが、現在園芸用に栽培されているのは、全てA. houstonianum(オオカ
ッコウアザミ)である。ブルーミンクという4倍体の品種と、たまにサカタのタ
ネの袋入りで出ている切り花用種は、60cm以上になる。矮性種はほとんどが一
代交配種で、いろいろな名前の品種が出ている。濃淡のブルー、淡いピンクと白
の品種があり、そのほかにババリアという、ブルーで、頭状花の中心部が淡色の
ぼかしになる品種がある。
栽培
種まきは4月に行うが、フレームや温室を持っていれば秋の彼岸ころに播いて翌年春から咲かせることもできる。タネは発芽しやすいので、高性種など安
価な品種は、花壇に直に播いてタネが見え隠れするくらいに覆土しておいてもい
いが、一代交配種の場合は浅鉢に播き、覆土はせずに明るい日陰においておく方
がいい。発芽して本葉が4枚くらいになったら、花壇に20cm間隔で定植するか
、5寸鉢に1本、真らはプランターに3,4本定植してやる。日当たりと排水の
良いやや痩せた土地を好み、疲労、特に窒素肥料が多すぎるとはばかり茂って花
が咲かなくなったり病気が出やすくなる。しかし普通は病虫害にも強く、作りや
すい草花である。
利用法
C高性種は切り花にも使うが、矮性種は花壇・鉢植え及びプランター用である。夏から秋にかけて少ないブルー系の草花で、開花期が長いので、もっと活用
すべきである。
ヒルガオ科アサガオ属
Pharubitis ×imperialis (Convolvulaceae)
英名 Japanese morning glory
漢字名 牽牛花(けんごか)
遣唐使によって薬草として持ち込まれたものが、観賞用に改良され、特に江
戸時代には高級な趣味の植物として著しく改良され、現在見るような様々な形の
アサガオが作られるようになった。アサガオに関してはその品種や栽培に関して
は数百ページの本が何種類も出ているほどで、また専門的な同好会もいくつかあ
る。ここでは概略を記期すことにする。
アサガオは寒さに弱い蔓性の一年草で、本来はアジアの熱帯地方の原産とい
われている。子葉(しよう=ふたば)ははさみ形または軍配状で、高級種には後
者の方が多い。葉は系統によって様々な形をしており、緑色の濃いものと黄緑色
のものがあり、斑入りのものが多い。蔓は左巻で、垣根や支柱などにからみつい
て生育し、垣根用などの成長のよいものはよく分枝して3b以上になることが多
い。花は一般的には7月中旬から9月頃まで咲き、大輪のものは8寸咲きなどと
いう一輪が20pを越えるものもあり、普通は漏斗形で、紅・桃・白・灰色・え
び茶・青・紫・クリーム色などの単色と、それらの色に白の覆輪のでるもの、吹
雪と呼ばれる細かい絞りや曜白(ようじろという星形の白い模様のあるものなど
がある。またこれらの他に変化咲きといわれる花弁が極端に細くなったり切れ込
みが出来たりなど変わった花形のものなどがあるが、変化咲きはごく一部の愛好
家の間に継承されていて、種苗店などで手にはいるのは桔梗咲きと呼ばれる星形
で八重咲き(二重弁)のものだけである。また最近家庭用につるなしの矮性種も
普及しており、プランターで栽培できる。同族の植物は60種ほどあるとされる
。属名の由来は不明。種名は「皇帝」で、日本の伝統的な園芸植物に敬意を表し
てつけられたものである。
品種
品種を書くだけで何百ページが必要なほどであるが、大きく分けると大輪咲き
・変化咲き・それに家庭用になる。
大輪咲きは大きなものは20p以上の大輪の花を咲かせるもので、8寸(24cm)咲きと言うのがある。本来は同
好の士が集まってコンテストをするために作られたものだったが、現在では家庭
で作るために、栽培用のあんどんなども園芸店で売られており、誰でも栽培でき
る。ただ家庭では5寸(15p)くらいの花が咲かせられれば万々歳である。現在作られ
ている大輪種のほとんどは蝉葉(せみばといい、先の方がやや膨れた楕円形の葉
の、軸に近い部分に翼状の複葉がある形で、緑に白い斑のあるもの(青斑入り蝉葉)、黄色無地(黄蝉葉)、黄色
で斑のある葉のもの(黄斑入り蝉葉)がある。緑の無地のものは大輪は咲かないので、苗のうちに
捨てる。緑の斑入り葉は主にあんどんづくりに用い、黄葉の系統は、名古屋で発
達した数咲きという仕立て方にする。数咲きは蔓を出さずに、刈り込んでいって
花を咲かせ、一度に数輪咲かせてその豪華さを愉しむやり方である。
花色ごとにいろいろな品種名が付いており、特に希少品は一粒百円以上する。サカタのタネで出している「浜」シリーズは、
変化咲きで現在手にはいるのは、桔梗のような花形の、八重咲きの品種だけ
で、濃い藍色に白くて細い覆輪のある紫獅子と、白や紅の混合があるが、紫獅子
がお勧めである。
家庭用にはつるのでないサンスマイルや、垣根用に昔から作られているもの
などがある。
栽培
タネはかなりの温度がないと発芽しない。昔から八十八夜を過ぎてからといわ
れるが、関東以西でも5月になってから播いた方が安全だ。硬いタネがあるので
、播く前に一晩水につけてから播いた方がよい。品種ごとに浅鉢に丁寧に播き、
子葉が展開したら一株づつ2寸五分のポットにいったん仮植えし、本葉が5枚く
らいになったら6寸の鉢に定植する。垣根用などの品種はタネが安いので、垣根
の下などに直播きしてもよい。あんどんづくりにするには、70pくらいの支柱
にする竹の棒を4本用意し、それに竹ひごか針金で3段ほど輪にして支柱にはめ
てやる。最近は園芸店にアサガオ用のあんどんが売られているので、それを利用
するのもよい。数咲きというのは出てきた蔓を摘んでしまい、高さ20pくら
いのところで咲かせる方法で、しかも一回に数輪の花を咲かせるようにする。競
技会向きの咲かせ方で、よほど修行を積まないと難しい打。垣根用はそのまま蔓
が伸びるに任せておけば、開花期には垣根が花でいっぱいになる。
利用法
A漢方ではタネを牽牛子(けんごし)といい、下剤として使われているが、非常に作用が強いので、素
人の使用は厳禁。またアサガオの葉は虫刺されに揉んでつけると効果があるとい
われていた。
C大輪咲きは本来は競技会用にあったものだが、あんどんづくりにして狭い窓辺
やベランダでも楽しむことが出来る。垣根用に沢山咲いたアサガオは丈夫で子供
でも栽培できるので、教材用の草花としてもよく登場している。花の色素が水溶
性で、子供の頃はそれで色水を作り、ままごと遊びをした人も多いことだろう。
なお、矮性種はプランターや花壇に植えて楽しむこともできる。
ヒルガオ科サツマイモ属
Ipomoea sp. (Convolvulaceae)
別名 西洋朝顔
現在は日本のアサガオは、学名の種名にimperialis(黄帝)のなまえがつき
、高級な園芸植物として愛好者が増えている。一方、近年外国から入って来た
アサガオは、一時はかなりタネが発売されていたが、最近はあまり見かけなくな
ってきた。日本のアサガオと違うのは、葉に毛がほとんどなく、また日本のアサ
ガオが日の出前に開花して、日が昇って3時間もすればもうしおれて醜くくなっ
てしまうのに対し、昼過ぎまで咲いていることである。花は確かに貧弱で、4p
から7pくらいしかないが、そのぶん沢山咲き、また非常に丈夫なので、ただペ
ンキが塗られているだけのいかにも無味乾燥なネットのフェンスなどに、もっと
利用してもいいだろう。生育は旺盛で、蔓は10bに伸びることもある。タネが
出ているのは次の種類である。
種
アメリカアサガオ Ipomoeahederacea
オーストラリア北部の原産とされる一
年生の蔓草。花は4pくらいで、赤・桃・紫などがあるが、日本で手にはいるの
は「スカーレット・オハラ)という紅色の品種である。種名は「ツタのような」
。
サンシキアサガオ Ipomoea tricolor
空色アサガオとも言う。非常に丈夫
で雑草に近い植物。熱帯アメリカ原産。花は6pくらいになり、鮮やかな空色。
その名も「ヘヴンりー・ブルー(天国の青)という品種が有名だが、そのほかに
フライング・ソーサー(空飛ぶ円盤)という淡黄色に青紫の絞りが入る品種もあ
る。
栽培
発芽に高温を要するので、5月中旬頃になってから播くのがよい。日当たりが
よく、よほどしめっているか乾燥している土地でない限り、放って置いてもよく
育つ。窒素肥料が多いとかえって葉ばかり茂り、花が咲かなくなることがある。
利用法
英国などでは鉢植えにして大切に温室で育てているようだが、日本の暖地なら
垣根に放任しておけばよく咲いてくれる。
キク科アザミ属
Cirsium japonicum (Compositae)
別名 ドイツアザミ
「ドイツ」の名前が付いているが、ドイツとは全く関係がなく、日本の山野
に自生している野アザミを改良したもの。ありふれた雑草である上に、全草に鋭
い刺があり、本来園芸向きの植物ではないのだが、かえってこの刺が人を寄せ付
けない気高さを連想し、球形の赤紫の花の清楚のイメージとともに、愛する人が
多いようだ。戦前のラジオ歌謡「あざみの歌」は今でも好きな人が多く、家庭の
切り花用に作られている。草丈は1bくらいになり、葉は大根状の根生葉。野生
品は秋咲きだが、園芸品は初夏に、赤紫の花径5pくらいの、管状花だけから成
る頭状花を開く。多年草だが、園芸上は一年草として扱われている。
品種
早生の寺岡と、晩生だが花が大きい楽音寺(らくおんじ)がある。楽音寺は赤
花だけだが、寺岡はピンクの種類もある。
栽培
種まきは秋の彼岸頃がよい。発芽がよくないので、沢山作りたいときには多め
に用意する。日当たりのよい土地なら、多少痩せ地でもよく育つ。一度仮植えし
、花壇に40pくらいの間隔で植える。病虫害はほとんどなく、寒さにも強い。
利用法
@棘があるので、食用には向かないと思われがちだが、若葉を湯がいておひたしやてんぷらなどにして食べるとおいしい。
A漢方薬では大薊(たいけい)といい、熱生の集結を伴った疾患、血尿や吐血、下血などに用いる。後世方派の処方に配剤されるが、見「薊根」という名前で民間薬として用いられることもある。
C家庭の切り花に利用されているが、刺があるので、仏壇には飾らないほうがよ
いようだ。
キツネノマゴ科アシスタシア属
Asystasia gangetica
(Acanthaceae)
同属植物は、アジアからアフリカにかけての熱帯地方を中心に20種以上が分布している。多かれ少なかれ寒さに弱い常緑の多年草または灌木である。上記の種は、「ガンジス産の」という種名が示すように、インド原産のやや寒さに弱い多年草で、茎は匍匐して伸びる。葉は単葉で柄があり、薄くて鮮やかな緑色である。花は温度さえあれば、いつでも咲いているが、路地上野場合は初夏から初秋までで、直径4cmくらいの漏斗形で、花冠には5つの浅い裂け目がある。花色は白・藤色・ピンクと淡い黄色で、香りがある。ミツバチや蝶などがよく飛んでくる。属笑みの由来は明らかではない。
栽培
強い霜が降りないところなら屋外での栽培が可能で、地上部が枯れてしまった場合でも、春になって切り戻してやれば新しい芽が出てくる。種まきは霜の心配がなくなった4月下旬から5月頃にし、直接まくかハチにまいて、3mm程度覆土してやる。花壇に植える場合は株間を50cmくらいにするが、6寸くらいの鉢に植えて、ハンギング・バスケットとして楽しむことができる。日当たりの良いところか半日陰の所にし、土はやや水持ちのいいものを用い、夏の間は乾かさないようにしてやる。
利用法
C鉢植えにしてハンギング・バスケットで楽しむのがよいが、路地上にすることもできる。
キク科ヨメナ属
Aster sp.
(COmpositae)
通称 宿根アスター
我が国ではアスターというと、中国原産で一年草のエゾギクを指すが、現在エゾギクは1属1種のCalystephus属になっており、植物学上のアスターは、ヨメナ属のことである。ヨメナ属は、オセアニアを除く世界の温帯地方に分布し、日本にもヨメナの他、ヤマシロギク・シオン・ノコンギクなど二十種ほどが分布しているが、北米産のものが多く、全部で250種ほどある。。一部木本や一年草もあるが、ほとんどが宿根性の多年草で、草丈30〜90cmくらい、葉は普通互生し、花は春から夏に咲くものが多く、一輪咲きか、散房花序または円錐花序を為す。一重の頭状花で、管状花は黄色または褐色、舌状花は細く、青、ピンク、紅、藤色、白などがあり、星が瞬いているように見えるところから「星」という名の属名が付いている。かなり改良が進んでいるが、野草的な趣を備えている。ここには欧米でタネが売られているものについて解説した。
種と品種
アルピヌム Aster alpinum ヨーロッパの山岳地帯に産する草丈20cmほどの小型の常緑多年草。欧米では花壇やロックガーデン用に古くから栽培されている。花は一輪咲きで、鮮やかな紫色だが、紅色、白、藤色などの変種がある。種名は「アルプスの」
アメルス Aster amellus イタリア原産の寒さに強い多年草。
栽培
タネは細かいが、発芽はよい方である。4月ころに浅鉢に蒔き、タネが見え隠れする程度に覆土しておくと十日くらいで発芽する。一度仮植えしああと、日当たりと排水の良いところを選び、定植してやる。欧州原産のものには、やや高温多湿に弱いものがあるが、概して日本と帰航の似ているアメリカ東部の植物なので、比較的栽培しやすい。
アカネ科クルマバソウ属
Asperulla odorata
(Rubiaceae)
英名 sweet woodruff 和名 タマクルマバソウ
ヨーロッパからアジアにかけてと、一部オーストラリアに分布し、日本でも
クルマバソウが森林の下草として自生している。寒さに強い一年草または多年草
、まれに小灌木があり、全部で80種ほどある。茎は直立し、葉は丸くて掌状の
切れ込みがあるところからクルマバソウの和名がある。花は夏の間に咲き、花径
2oくらいの小さな花が散状または球形にまとまって咲く。属名は「丈夫な」の
意味で、葉が堅いことから。
種と品種
クルマバソウ Asperulla odorata 英名 sweet woodruff
ヨーロッパでは かなり広い範囲に野草として分布している。赤褐色の根茎があり、匍匐する性質
がある。草丈は20cmくらい。花は黄緑色であまり目立たないが、非常に強い香
りがあり、特に乾燥させても芳香が残ることから、主にポプリなどに利用されて
いる。種名は「香りがよい」。
タマクルマバソウ Asperulla orientalis
ロシアのコーカサス原産の寒さ
に強い一年草。4月から6月頃にかけて小さな花を球形に咲かせる。花色は空色
で、花壇の他、切り花にも使える。草丈は30cm。種名は「東洋産の」。なお
、オリエントは「東洋」と訳されているが、ヨーロッパ中心部から見て東の方の
意味で、ギリシャやロシアもこの中に入る。
栽培
クルマバソウは一応タネが売られているが、発芽が非常に悪い。また高温多
湿には弱く、暖地では夏の間枯れることもある。タマクルマバソウの方は98年
秋にサカタのタネから新品種としてタネが発売されている。タネは10月上旬頃
に、浅鉢に播き、覆土はしないで、水は下から吸水させるようにする。大きく
なったら一度仮植えし、花壇に20cmくらいの間隔で植え広げる。
利用法
Aクルマバソウは薬草として知られていた植物で、肝臓の働きをよくするほか
に鎮痙剤として使われる。また、血液を凝固させる働きもあるという。
Bクルマバソウの方は香りがよく、ポプリの材料として親しまれている。
Cタマクルマバソウの方は、花壇やプランター植えにされるほか、少し茎が短
いが、仏壇用やテーブル用の切り花として使うことができる。
キク科アナキクルス族
Anacyclus depressus. (Compositae)
英名 garden gnome
地中海沿岸に9種分布する小型の草本で、ほとんどが一年草である。草丈10〜30cmくらい。匍匐性のものや茎が地面に接するとそこから根を出すものもある。葉は互生で2回また3回羽状複葉で、裂片は針のように細い。花は6月から8月に開花し、白またはごく淡い紫の一重で、無数に咲く。ロックガーデンに栽培されるほか、薬草としても用いられていた。属名は打ち消しの接頭語a,
花の意味のanthus, 円を表すcyclosの合成語で、子房が円形に管状花を取り巻いていることから。現在唯一タネが入手可能なdepressus種は、モロッコ原産の比較的寒さに強い多年草で、草丈20cmくらい、茎はよく分枝して地をはい、春から秋にかけて地面にマット上に広がる。母小さく、羽状複葉で、6月から8月にかけて、舌状花がしろ、管状花が黄色の2cmくらいの花を無数につける。種名は「失望させる」という意味だが、上手に利用すれば、そんなにつまらない植物ではない。
栽培
日当たりと排水がよく、やや乾燥したとkろを好む植物である。種まきは5月か9月に行い、浅鉢に播種して覆土はしない。一度仮植えした後、花壇などに20cmの株間に植える。
利用法
C花壇の全景やロックが−伝などに植えて干渉する。マット(被覆)植物としても利用されている。
キク科ヤマホウコ属
Anaphalis margaritacea
(Compositae)
和名 ヤマホウコ 別名 ヤマハハコ
アジアの亜熱帯から温帯地方を中心に、ヨーロッパ、北米にも広がっている。同属植物は約25種あり、日本にも数種が分布している。温帯地方の高山地帯で、明るい斜面に生えているものが多い。ヤマホウコも日本の比較的暖かい地方を中心に、草地などによく生えてている野草だが、中国から北米までの広い範囲に分布している植物である。草丈50cmくらいの寒さに強い多年草で、茎は直立、葉は互生し、茎・葉ともに白い繊毛に覆われている。花は夏咲きで、非常に小さい。管状花が淡黄色、舌状花は白の頭状花をややまばらな散房花序に咲かせる。いかにも野草的な感じの草花で、欧米ではロックガーデンに植えて愉しまれているが、切り花にして花持ちがよく、またドライフラワーにすることもできる。属名は古いギリシャ語の、類似の植物を指す名前が誤って使われたものとされている。
種と品種
タカネヤハズハハコ Anaphalis alpicola
日本の中部以北と北海道の高山に分布しており、山草愛好家の間では高山植物として愛好されているが、日本のカタログにはなく、英国の種子カタログに出ている。草丈15cmほどの多年草で、全草が灰色みを帯びている。夏に花径1cm足らずの白で管状花が褐色の花を咲かせる。種名は「高山の」
ヤマホウコ Anaphalis margaritacea 日本を含むアジア東部と北米の温帯に分布する植物だが、タネが売られているのは北米産の改良種の「ニュースノー」である。
栽培
播き時はソメイヨシノが散ったころがよく、春播きで翌年から開花する。タネは非常に細かく、また好光性なので、浅鉢に丁寧に、厚蒔きにならないように注意し、覆土はせずに、下に水を張った受け皿をあてがい、明るい日陰においておく。1週間くらいで発芽するので、本葉が2〜4枚出たらポットなどに仮植えし、秋になってから花壇に30cm間隔で植え広げてやる。日当たりのよいやや乾燥したところを好む。
利用法
Cヤマホウコは水持ちがよいので、切り花用に栽培され、またドライフラワーに使うこともできる。
アオイ科アノダ属
Anoda .sp. (Malvaceae)
15種ほどある種のほとんどがメキシコ原産だが、アメリカ合衆国の暖かい地方にも一部分布する。春播きの一年草または寒さにやや弱い多年草及び灌木で、草丈1〜2bくらいになる。葉に柄があるが、形はいろいろなものがあり、茎とともに剛毛のあるものが多い。花は葉腋に1,2輪咲き、直径3〜5cmの盃形で、明るい青、藤色、白と黄色のものがある。園芸用に改良されている品種は一般に花時が長く、6月ころから霜の降りるまで咲き続けるので、花壇の背景などに植えると良い。切り花にも使えるが、日中化で夕方になるとしぼんでしまうのが難点である。属名はa(打ち消しの接頭語)+nodus(継ぎ目)の合成語で、近縁のSida属とよく似ているが、小花柄の下にある突起を書いていることから。
栽培
ひどい暑さと多湿にはやや弱いが、水はけの良い乾燥気味の日当たりの良いところに植えてやれば、かなり丈夫で栽培しやすい草花である。種まきはソメイヨシノが満開になったころがよいが、室内で早めに播いてやれば、5月後半から愉しむことができる。鉢に薄めに播き、2mmほど覆土し、発芽して本葉が出てきたら、適当なところに株間30cmくらいで植え付けてやると、播種から70日くらいで、草丈30cmくらいで、開花を始める。cristata種は、霜が降りると地上部は枯れるが、わらや腐葉土などをかぶせて霜柱に持ち上げられないようにすれば、翌年も愉しむことができる。
キンポウゲ科イチ
リンソウ属
Anemone sp. (Ranunculaceae)
北半球の温帯地方を中心二百種ほどあり、一部は南アメリカや南アフリカにも分布する。日本にもイチリンソウ・ニリンソウ・サンリンソウ・アズマイチ
ゲ・シュウメイギクなど数多くの野生種があり、花がかわいらしいので、山野草
として栽培されることがある。小柄な多年草で、小さな根茎を持っていて、複葉
も花茎もそこから直接出すものが多い。花は一見すると菊の花によく似ているが
、これはたくさんある雄しべが、管状花に見えるためで、キク科とは全く関係な
いキンポウゲ科の植物である。花弁はないが、その代わりに色鮮やかな蕚片が5
〜20枚ある。花はふつう春に咲くが、夏や秋になって咲くものもある。花色は
青、紫、水色、赤、ピンク、白などの色があり、中心に近い部分が蛇の目状に白
く抜けるものもある。属名は「風」の意味で、花が風にゆらゆらゆれていること
から。温帯の中でも、やや寒い地方に分布するものが多く、暖地では栽培しにく
いものもある。ここにはタネが手に入るものを紹介する。
種類
ハナイチゲ
Anemone coronaria ふつうアネモネと呼ばれているのはこの種である。球根は茶色で、先がとがった角錐で、長さ2〜3cmくらい。ふつうは実生から満1年
育てた球根が販売されている。葉は羽状に切れ込みがあり、白みを帯びている。
草丈40cmくらいになり、茎の先に直径6〜10cmの、大輪の鮮やかな色の花を
咲かせる。花の色には赤、青紫、赤紫などがあり、蛇の目模様のもの、八重咲き
のものなおdがある。寒咲というのもあるが、これは早く植え付けて温室などに
入れてやると年内から咲き出すもので、ふつうに栽培した場合はやはり4月頃に
咲く。欧米ではサーモンピンクや藤色などの中間色の種類も出ている。種名は「
冠のような」の意味で、鮮やかな美しい花が咲くことから。、
バルデンシス Anemone baldensis
ブランダ
Anemone blanda これも球根がよく売られているが非常に高価である。草丈15cmくらいになる、ヨーロッパ原産の寒さに強いが暑さに弱い多年草。花は明
るい空色で、黄色の雄しべとのコントラストが美しい。蕚片は細く、10〜15
枚あり、野菊やブルーデージーのような趣がある。種名は「喜ばしい」の意味。
ホルテンシス Anemone hortensis
ヨーロッパの地中海淵源に産する草丈20〜40cmの多年草。花は星形で蕚片は10〜15枚くらい。花径4cmくらいで薄紫またはピンク、種名は「庭の」。
ネモルーサ
Anemone nemorosa 英名wood anemone ヨーロッパの比較的北の方に分布している。根茎は水平にのびる。葉は混生で、長い柄があり、掌状に深く切れ込ん
でいる。草丈10cmくらい。花は早春に咲き花径4cmくらいで、薄いピンクまた
は白。
シュウメイギク
(秋明菊)Anemone japonica 「日本産の」という種名が示すように、日本の山野に分布している多年草。花が美しいので、昔から園芸植物としても栽培さ
れている。長い地下茎がある。草丈70cmくらいになり、根生葉には長い毛があ
り、茎に着く葉は互生して絵がある。花は8月頃に咲き、花径5cmくらいで、藤
色またはピンクで、野菊のようである。きぶねぎく(貴船菊)ともいう。国内の
山野草を扱う店で苗が売られているほか、欧米ではタネが販売されている。
リヴラリス
Anemone rivularis 「川岸の」、または「水辺の」という種名の通り、インドやスリランカのしめった半日陰の所に分布している多年草。地下茎は多肉質で
、かぶのようである。草丈30〜60cmで、荒池が生えている。花は3月頃に咲
き、蕚片は中が白、外側は淡い藍色で5月頃に開花する。
シルヴェストリス Anemone sylvestris ヨーロッパからトルキスタンに分布している草丈15〜40cmの多年草。
栽培
コロナリアは球根が一般の園芸店でも販売されるので、それをかって栽培するのがよいだろう。ブランダの球根も、大きな園芸店で入手できる。球根の植
え付け時期は、暖地では10月下旬になってから我欲、あまり早く植えると、球
根が地中で腐ってしまうことがある。冬の間火がよく当たる、乾燥したところが
よく、株間が15〜20cmくらいになるように植え付ける。とがった先の方から
根が出るので、そちらを下にして飢え、5cmほど覆土する。鉢植えの場合は、6
寸の素焼き蜂に3級飢え、覆土は2cmくらいにする。半月ほどたつと葉が出てき
て、年内にかなりのびるので、関東以北の強い霜の降りる地方では、霜よけが必
要である。花殻をこまめにつみ取るようにし、葉が半分ほど黄ばんできたら、球
根を掘り採って、日陰の風通しのよいところで乾燥させて貯蔵すれば、翌年また
楽しむことができるが、枝がたくさん出るが、草丈は低く、花が小さくなり、ま
た暖地ではヴァイラス病に感染しやすくなる。アネモネの球根は比較的安価なの
で、毎年新しいものをかって植えることをおすすめする。
タネから栽培する場合、種は綿毛にくるまれていてまきにくい。10月頃か、温室で1,2月に槇、2mmほど覆土しておくと初がするので、15cm間隔
に植え付けてやる。高冷地などの夏に涼しい地方でないと、夏越しはしにくい。
利用法
Cハナイチゲは花壇、切り花、プランター、鉢植えなどいろいろ楽しむことができる。そのほかの種は鉢植えやロックガーデン向きである。
アオイ科
イチビ属
Abutilon sp.
(Malvaceae)
ヨーロッパを除く全ての大陸の、温帯から熱帯地方に分布し、全部で百種以上あり、一年草のものから多年草、低木、まれに高木のものまである。日本には本来自生はないが、麻の代用の繊維を採るために導入されたインド原産のイチビが、荒れ地や牧草地などに帰化し、今や有害雑草の一つになっている。茎や幹
は直立し、葉は互生で、柄があり、心臓形のものが多い。華はふつう葉腋に一つずつか、数個が総状に咲き、野生種では黄色の物が多いが、園芸種には赤、ピンク、白などの花色の物がある。華は一日花で、夕方からよるにかけて咲き、翌日の昼から夕方にしぼむ物が多い。園芸種はインドなどの熱帯産の物が多く、概して寒さに弱い。属名はアラビア語から。
種
イチビ Abutilon indicum
インド原産の一年草だが、暖かいところでは越冬する。全草が白い毛で覆われている。草丈1.5b。葉は典型的なスペード型で、夏から秋にかけて、花径3cmくらいの黄色の花を葉腋に咲かせる。かつては茎の川を採取し、ジュートと称して麻の代用にし、ロープや軟禁袋などを作ったが、現在は牧草地などで有害雑草として嫌われ者になっている。
交配種 Abutilon ×hybridum 交配種としてタネが売られているものは、樹高1.5bくらいの灌木で、6月ころから霜が降りるまで、花茎4cmくらいの赤、ピンク、黄色、オレンジ色などの5弁花を房状に咲かせる。1月から2月に室温を高くして発芽させれば年内に咲かせることができる。
ヴィティフォリウム Abutilon vitifolium
チリ原産の寒さに強い落葉高木で、樹高5〜10bになる。生育が早く、よく分枝し、枝や葉は垂れ、葉は灰色みを帯びていてぶどうの葉に似ていて、種名も「ぶどうの葉に似た」の意味である。。5月に枝先に花茎7cmくらいの藤色または青紫の花を開く。白花のものもある。
栽培
熱帯夜亜熱帯地方原産の物が多いので、種まきは5月にはいってからの方がよく発芽する。通常は蜂に播き、2mmほど覆土をしておくと、1ヶ月程度で発芽する。一度仮植えしたあと、40cmの株間で定植するか、6〜7寸くらいの鉢に植えてやる。冬の間あまりかゼノア足らない、やや乾燥したところを好む。
利用法
C花壇の背景などに、また、矮性のものはプランターで楽しむこともできる。
オシロイバナ科アブロニア属
Abronia fragrans (Nybtaginiaceae)
英名 sand verbena
同属植物は30種以上あるが、ほとんどがカリフォルニアに分布している。多年草で、蔓性のものや匍匐性のものが多い。上記の植物は、直立性の多年草だが、種をまいた年に花を咲かせるので、園芸では一年草として扱われることもある。草丈50cmくらい。葉は楕円形で、裏に柔毛がある。花は初夏から夏にかけて咲き、小さな語弁の白い花が阪急系に集まって咲く円錐花序で、夕方になるとヴァニラに煮た強い香りを発散する。属名は「柔らかい」の意味で、総苞が柔らかいことから。種名は「香りの酔い」の意味。
栽培
種まきは路地で4月下旬頃、室内なら春の彼岸頃にする。簡単な方法は、栽培地に直接点蒔きにすることで、種に1cmくらい覆土する。種の粒が大きいのでまきやすい。移植して栽培するときは、浅い鉢などにまき、小さなぽっtpに仮植えして花壇などに移すが、根が切れると生育が悪くなるので、植え替えは慎重にする。比較的乾燥した砂地のようなところを好む。
利用法
C花壇に植えて観賞する。特に夏の夕涼みには、非常によい香りがする。
Hippeastrum
(Amaryllidaceae)
和名 ジャガタラスイセン
英名 Amaryllis
春から初夏にかけての高級鉢物として人気の高い球根植物。和名を「じゃがたらすいせん」と言うが、ジャガタラ(オランダ語でジャカルタのこと)とは関係なく、原産地はメキシコからアルゼンチン・チリまでの中南米である。原種は80種以上あるが、現在栽培されているのはそれらの交配種である。植物学上は、ヒッペアストルムと言い、アマリリス属Amaryllisは別に存在し、英語で「ベラドンナ・リリー」と呼ばれている草花である。寒さにやや弱い植物で、鱗茎は直径10cmくらいになることがある。草丈は20〜50cmくらい。葉は槍形でやや厚く光沢があり、開花期にはあまりのびないが、その後春から夏にかけて生育する。花茎は中空で、その先に背中合わせに2輪、または散房状に数輪の花を咲かせる。花は6弁で、従来の品種は、花弁が細く、やや下向きに咲く傾向があったが、現在はふっくらとした丸弁で、横向きに咲く。花径20cmくらいになる巨大輪もある。花色は白から赤までとピンク、、藤色を帯びたピンクなどがあり、花弁の中心に白い筋が通るものや、花の筒の部分が白いもの、覆輪などの色合いのものがある。開花期は路地植えでは5月上旬だが、つぼみ付きで販売されているものは、春彼岸の頃に咲く。属名は「騎士の星」の意味で、花の形に由来する。
品種
戦前からあったのは、花弁がユリのようで、朱色に白いすじが入ったものが中心だったが、現在は丸弁で、巨大輪が主流になっている。花色も各色あり、八重咲きや、葉の中心線に白い筋のはいるものもある。また、小鉢用の矮(わい)性種も出ている。
栽培
古くからある細弁種は、かなり丈夫で、関東以西の強い霜が降りない地方なら、屋外で十分越冬する。しかし高級酒になると、冬は室内に取り込むか、球根を水苔などに包んで、10℃前後のところに保存した方がよい。球根から栽培するときは、春の彼岸頃、ほぼ霜の心配がなくなったら、7寸くらいの丸鉢に1球か、普通サイズのプランターに3球植え付ける。球根を買って植え付けるときは、直径7cm(周囲7寸=21cm)以上が開花株なので、それより大きく、病気や傷のない、どっしりと重みのある球根を選ぶ。球根はタマネギのような形だが、太い部分が隠れるくらいにして、球根の一部を露出させておく。日当たりと排水のよい環境を好むが、真夏の陽射しの強いときは、よしずなどで遮光してやった方がよい。タネは、本体は小さいが、直径5mmほどの紙状の翼がついている。やはり春の彼岸頃にまき、2mmくらい覆土すると、1〜2ヶ月で発芽する。生育は遅く、タネから開花球になるまでには、4〜5年かかる。また、小さな苗は寒さに弱いので、温室の設備が必要になる。一般家庭では球根pからの栽培をおすすめする。
利用法
C鉢やプランターに植えて観賞する。
ナデシコ科ナデシコ属
Dianthus barbatus (Caryophyllaceae)
別名 美女撫子、ヒゲナデシコ
英名 Sweet
William
南ロシアが原産の寒さに強い多年草だが、一般には一年草として栽培されて
いる。家庭用の花壇・切り花や、一時流行したエディブル・フラワーとしても知
られている植物の一つ。図鑑にこの名前で出ているが、アメリカとは全く関係な
く、明治時代にこの植物が渡来したとき、日本とロシアの関係が悪化しており、
そのために「アメリカ」になったものと思われる。園芸上は美女撫子の名前で知
られている。茎は四角張っていて、葉は対生し、草丈50pくらいになり、5月
頃に花径2cmほどの小さな花を密生した集散花序に咲かせる。花序の直径は10
pくらい、花色は赤、紅、桃色、白などで、芯の部分が白く、白い覆輪を持った
蛇の目模様のの花を咲かせるものもある。つぼみの時に萼片が長く伸びてヒゲの
ように見えるところから、ヒゲナデシコと呼ばれることもある。花には甘い香り
があり、軸の部分のは蜜が豊富で甘く、開いたばかりの花はそのまま食べること
が出来る。
品種
一部の種苗商から色別の種子が発売されているが、混合のものが多い。寒咲と
呼ばれるものは温室では約播いて栽培すると、冬の内に咲かせることもできる。
また、八重咲きの品種もある。
栽培
初期の生育が遅いので、種まきは9月の上旬頃にする。タネが豊富にあれば苗
床に筋蒔きし、適当な大きさに鉈ら花壇などに20p間隔で植え広げてやればよ
い。強い霜が降りるところでは霜除けが必要だが、関東の平野部なら路地で十分
に越冬する。ナデシコの仲間では比較的丈夫な植物で、病虫害はあまりない。
利用方
家庭の花壇・プランター用。また高性種は切り花にして花持ちがよい。開いた
ばかりの花は摘み取ってサラダなどにして楽しむことが出来る。
アリッサム → ロブラリア
ユリ科ネギ属
Allium sp.
(Liliaceae) (Liliaceae)
アジアからヨーロッパにかけての温帯地方、エチオピア、南アフリカ及びメ
キシコなどに分布し、全部で70種以上あるという。以前はユリ科に分類されて
いたが、90年代になって、ブロディア属などとともに、ネギ科になった。多年
草のものが多いが、一部一年草や二年草のものがある。球茎などの地下茎を持つ
ものが多く大きなものでは球茎の直径が20cm以上になるものもある。葉はふつう先のとがった中空の円柱状かあるいはひも
状で、長いものは70cm以上になる。花はふつうは5月から6月にかけて咲き、いわゆる「ネギ坊主
」と呼ばれる、小さな6弁花が球形に集まった散形花序である。野菜として栽培
されるものは、花が白や淡緑色で目立たないものもあるが、黄色やピンク、紫な
どの花を付けるものもあり、中には上手に作ると直径30cm近いネギ坊主をつけ
るものもあり、観賞用に栽培される種類もかなりある。ガーリック(ニンニク)
、チャイヴズ、ニラについては別の項に書いたので、この項には、それ以外の、
草花・野菜・ハーブとして栽培されている、種や球根が入手しやすい種類につい
て解説する。なお、利用法については、こ¥それぞれの種類の説明の後に書くこ
とにする。
首都品種
アフラトゥネンセ
Allium aflatunense 中国中央部の四川(スーチュワン)省などに分布する旧
混生の多年草。草丈75〜150cm。葉は6枚か8枚の舌状で、幅が広い。花は
5月頃に咲き、直径6cmくらいの濃い紫のネギ坊主で、主に切り花用などに栽培
され、国内で球根が、海外では種も販売されている。種名は中央アジアのアフラ
トゥン原産の意味。
アルボピロスム Allium albopilosum (Allium christofii) トルキスタン地方原産の球根多年草。草丈40cmくらい。種名は「白い毛に覆われている」という意味で、50cmほどあるひも状のはの下部に毛が生えている。花は初夏に咲き、花弁の細長い
藤色の6弁花を80以上も持った大型の散形花序で、直径20cmにもなる。欧米でタネが、国内で球根が入手できる。
ラッキョウ
Allium bakeri 中国原産の小形の多年草。奈良時代には薬草として渡来してい
る。鱗茎は防水型で直径2cmくらいある。葉は扁平で細長い。花は10月頃に咲
き、著系3cmほどの阪急系の散形花序である。甘酢に漬け込んだものが、「花ら
っきょう」として食用にされている。また、静岡県の遠州地方では、生のらっき
ょうをエシャレットといい、鰹の刺身のつまにしたり、そのまま生でみそをつけ
て食べたりする。フランス料理の「エシャロット」とは全く別物である。漢方薬
では、らっきょうのことを薤白(がいはく)といい、胸のつかえ、胸・背中の痛
み、関屋タンを切る働きがあるという。
タマネギ
Allium cepa 英名onion 原産地はペルシャとされているが、バビロニアやエジプトなどで、すで
に野菜として使われていたという。草丈60cmくらいの二年草。葉は数枚あり、
中空で細長い。花はふつう秋に咲き、胆力即のネギ坊主状である。主に暖地で栽
培される早生の、やや扁平で色が明るい黄色の鶏頭と、寒い地方で栽培される、
貯蔵が利く晩生の腰高の茶色い皮のものがふつうだが、サラダなどに彩りとして
使われる、赤紫のものや、直径2〜3cmのベビーオニオンと呼ばれる品種などが
ある。現在野菜として出回っているものには、中国、台湾、さらに南半球から輸
入されたものが多い。煮物や炒め物、サラダで生で使ったりするほか、スープの
味付けなどに欠かせない香味料の一つである。
ケルヌーム Allium cernuum北馬威厳さんで、細長い球茎を突くってよく増える。草丈30〜45cm。葉はひも状で2、3枚でる。花は6月に咲き、まばらな葱坊主状で、赤紫、
青紫、白などの花色がある。そのあとにできる坊主形の果実もおもしろく、生け
花などに利用される。種名は「垂直の」。欧米でタネが売られている。
ネギ
Allium fistulosa 英名Welsh onion 東アジアに分布し、日本、中国、朝鮮半島などで広く利用されて
いる。日本でも古代から利用され、国内においても、地方により、様々な形状の
品種ができている。茎は何層かのパイプ状で、草丈は大きなものでは1bほどに
なる。茎の先が幾筋かのは庭彼、また、春になると中空の花茎をのばし、直径5cm
ほどの俗に「ネギ坊主」と呼ばれる球場の散形花序をつける。東日本に多いのは
、「根部下」と呼ばれる、比較的太めで、食用にする茎の部分を、土寄せして軟
白したものである。一方、西日本では、京都の「九条ネギ」に代表される、細く
て根本の部分まで緑色の種類が多い。そのほかにも、名古屋にある「名古屋ネギ
」は、煮込むとよく味が出て、「志の田」やみそ煮込みうどんなどに実として使
われていたが、ローカル品種はだんだん姿を消しつつあるのは残念である。その
ほかに地下茎を分けつして増やすワケギという鶏頭もあり、柔らかくて香りが穏
やかなため、煮物にしたり、浅くゆでたものをワカメなどと酢味噌であえるぬた
に使ったりする。ワケギの中には、春の雪解けとともに発芽して、夏に収穫する
越後分葱(えちごわけぎ)もあり、北陸地方で栽培されている。ワケギは栄養繁
殖で増やす多年草で、秋に植え付けて張る2〜5月頃に収穫して食べるが、ほか
のネギは種をまいて増やし、一年草として扱う。すき焼きや水炊きなど、鍋物に
は欠かせない野菜だが、煮物にもよく、また焼き鳥には「ねぎま」と行って必ず
間にネギを挟んで約。生でスライスしたものは、いろいろな料理の薬味としても
使われている。
ギガンチウム
Allium gigantium ヒマラヤ原産の球根植物。「巨大な」という種名が示すよ
うに、この中までは非常に大柄な植物である。鱗茎は大きなものでは直径10c
m以上になる。葉は幅5cmくらいの剣状で、6〜9枚ほどある。花は5月に咲き
、明るい紫で、5mmほどのは長繊維状もあるまり、直径20cm以上の球茎にな
り、実に見事である。。
モーリー
Allium moly 和名 キバナノギョウジャニンニク 地中海沿岸地方が原産の、
直径2cmくらいの小さな鱗茎を持ち、草丈15〜30cm、葉は2枚で幅5cm、長さは草丈と同じくらいの被針形である。花は花径1cmくらいの黄花を傘状にたくさん付ける。花壇に12cmくらいの株間で密書区してやると美しい。球根の入手も比較的容易。
オレオフィルム Allium oreophilumコーカサスからシベリアに分布する高山性の植物。草丈10cmほどの小型の植物で、球根は小さな球形。葉はひも状。花は比較的密集した
葱坊主形で、赤みの強い赤紫。球根が売られており、主に鉢植えに栽培されてい
る。、
リーキ
Allium porrum 英名 leek セイヨウネギ、ニラネギともいう。西アジアから
ヨーロッパ南部にかけて分布する野生リークAllium ampeloprasumなどを中心に
作られた改良種。多年草だが一年草として、種まき語3〜8ヶ月くらいで収穫さ
れることが多い。日本の、特に関東地方で多く作られている「根部下」に欲にて
、茎は太く、また扁平なものもある。草丈は90〜180cmにもなる。根部下ネ
ギのように軟白した部分を野菜またはハーブとして利用する。大都市のデパート
の食品売場などでは、最近見かけるようになってきた。
ローゼンバッキアヌム
Allium rosenbachianum 中央アジア原産の球根植物。鱗茎は直径5cmくらいで
、タマネギ状で白い。葉は線形で幅1cmくらいで2,3枚着く。草丈50〜75cm
。花は5月に咲き、紫でややまばらなネギ坊主形。水揚げがよいので、切り花用
によく利用され、また、茎を自由に曲げることもできるので、特に生け花によく
利用されている。
栽培
種の数が非常に多く、性質もまちまちなので、栽培の仕方が違っている。一
般に涼しいあるいは寒い機構を好み、夏に休眠するものが多い。タネから栽培す
るものは、ふつう秋まきにし、秋の彼岸頃に50〜50cmの間隔で畝を作り、タ
ネを筋牧にして、2mmほど覆土し、初がしてきたら株間が20cmになるように
間引いて育成する。草bなで種が高価なものは、八に播いてやはり2mmほど覆
土し、単子葉が5cmくらいにのびたら、日当たりと排水のよいところに20cmく
らいの株間で抵触する。葉を利用する一年生の蔬菜類は、真夏と真冬をのぞき、
3月から6月までと、9月から10月にかけて種をまき、株間5cmくらいに密書
kして、1,2ヶ月経って葉が適当な大きさになったらつみ取って利用すること
もできる。
球根から栽培する花卉類は、10〜11月に球根を植え付ける。球根は直径
2cmくらいの千紗名ものから15cみじょうになる大柄なものまであるが、小さ
なもので株間15cmくらい、大きな球のものは、球根の直径の3倍の株間を採っ
て植え付ける。小球性のものは鉢植えにして楽しむこともできるが、6寸の素焼
き蜂に5球くらい植えることができる。
ナンヨウスギ科ナンヨウスギ属
Araucaria sp. (Araucariaceae)
中南米、オセアニアなどの熱帯から温帯にかけて20種あまりが分布する。常緑高木で、一種をのぞいて寒さには弱い。葉の付き方や、発芽するときの形状などから、コロンベアColombea,
ユータッサEutassaの二つの節に分けられている。Colombea(チリ松)のグループは、葉は長くて幅が広く、平滑で、針葉樹というより、ソテツや椰子のようである。また、発芽時に子葉は土に中にあり、地上へは本葉が出てくる。一方のEutassa(ナンヨウスギ)のグループは、本来の針葉樹の形の葉で、少しカーブしている。発芽時に子葉が出るが、本葉に隠れている。全種とも幹は直立して円錐形になり、樹高は10bくらいから高いものでは50bにもなる。雌雄同株で、雄花・雌花とも非常に大きく、特に雌花は大きくて、結実すると脱落する鱗状のものに覆われた堅いタネが一つ出来、タネは一粒の長さが数cmになるものが多い。属名は現地の言葉から。
種
パラナマツ Araucaria angustifolia 英名 Parana pine
ブラジルのパラナ州を中心に分布しているのでこの名前がある。樹高30b以上になる寒さにやや弱い高木で、枝は輪生して先が垂れ下がる。葉は長さ5cmくらいの被針形で、種名もそれに由来する。球果は直径15cmくらいになり、タネも長さ5cm、直径1.5cmくらいの紡錘形。強い霜の降りない地域では越冬する。現地ではタネを食用にする。
チリマツ Araucaria araucana 英名 monkey puzzle この仲間では寒さに強く、関東くらいでも戸外で越冬する。樹高15〜30bになるチリ原産の常緑高木で、世界で最も美しい木の一つといわれている。枝は輪生し、樹皮は樹脂分に富んでいる。葉は長さ4cmくらいで細長く、堅くて先が鋭くとがっており、木登りが得意のサルでも上れないだろうと言うので、英語で「猿泣かせ」という。果実は生育に2夏ほどかかり、タネは長さ3cmくらいある。
ビドウィリー Araucaria bidwillii
オーストラリア北東部の海岸地方に分布する樹高50b近くになる大喬木。現地ではブニャブニャBunya
bunyaと呼んでいる。樹皮は厚く、はがれやすい。葉は革質で、長さ5cmくらい、濃緑色である。球果は長さ30cm、直径20cm、重さ5kgにも成ることもあり、中に150ものタネが含まれる。
コルムナリス Araucaria columnaris
ニューカレドニアなどに分布する樹高60bになる寒さに弱い常緑高木で、樹形が円柱状になることからこの種名がある。葉は小さく、長さ1cm足らずで、円錐形。球果は長さ15cmくらいになる。
カニンガミー Araucaria cunninghamii 英名 Moreton bay pineオーストラリアからニューギニアにかけて分布する樹高45〜60bになる常緑高木。樹皮はざらついていてはがれやすい。葉は長さ2cmくらいの細い円錐状で、先が鋭くとがり、若い葉では粉を吹いていることもある。球果は長さ15cmくらいになる。
シマナンヨウスギ Araucaria heterophiphylla
南太平洋のノーフォーク諸島にのみ産する樹高50bくらいになる寒さに弱い常緑高木。幹は直立し、被針形の葉は枝に密に付き、同属の他の種に比べて葉が柔らかい。霜の降りない地域でないと、屋外での栽培は難しい。
栽培
種は入手したらすぐまかないと発芽が悪くなる。タネは紡錘形または角錐系をしていて非常に大きく、長さ4〜5cmある。やや深めの素焼き鉢を用意し、市販の消毒済みの培養土を入れて、とがった方をしたにしてタネを土に埋め込んで、1〜2cm土が被るようにしておく。しばらく気温20度くらいの所においておき、発芽の兆候が見えたら、徐々に温度を下げて10℃くらいにしてやる。地上に緑色の茎や葉が現れたら、指で靜に掘り起こして、まだ種皮を被っているようだったら、丁寧にはずしてやる。その後は木の生育に従って、適当に八を大きくし、日当たりの良いところに定植してやる。チリ松A.
araucanaは比較的寒さに強く、関東の平野部あたりまでは路地で栽培できるが、他の種類は寒さに弱い。
利用法
Cチリ松は庭木として観賞できるが、他の種は鉢植えにして、室内や温室での観葉植物として愉しむ。
アブラナ科イワナズナ属
Alyssum spp. (Cruciferae)
一般にアリッサムと呼ばれているのは、別属のロブラリア属に属する植物。
本来のアリッサム属の植物は、西欧やアメリカでは非常にポピュラーで、主にロ
ックガーデンや花壇などによく栽培され、種子も入手しやすいが、日本ではほと
んど市販されていない。ヨーロッパに80種類ほど知られている草本または小灌
木で、草丈は低く、茎や葉は細かく、地を這って広がる。花は春に咲き、黄色で
非常に細かい十字花で、香りがある。野生に近い状態の植物で、小石の混じった
乾燥した土地によくできる。属名は打ち消しの意味のaに「怒り」の意味のlyssa
がついたもので、この植物が怒りを静める働きがあるとして鎮静剤として使わ
れていたことによる。
種類
アルゲンテウム Alyssum argenteum
南ヨーロッパ原産の草丈30〜45cmの亜灌木。葉は銀色を帯びていて、種名も「銀色の」の意味。6月から8月にかけて鮮やかな黄色の花を開く。
モンタヌム A. montanum 草丈10pほどの多年草。茎・葉とも灰色を帯びていて細かい
毛が生えている。花は明るい黄色で、芳香がある。種名は「山の」。
ペトラエウム Alyssum petraeum
オーストリアに分布する草丈30cmくらいの多年草。5月から7月に鮮やかな黄色の花序をつける。花壇上の他切り花にもできるが、やや性質が弱い。種名は「岩を好む」。
サクサティーレ A. saxsatile
和名 イワナズナ 種名も「岩に生える」の意味。東欧原産の
小灌木で、樹高30pくらいになる。花は濃い黄色で香りがある。暖地では夏に
枯れることがある。
スカルディクム Alyssum scardicum
アルバニア原産で、種名は産地の山の名から。草丈15cmくらいの多年草で、灰色の毛に覆われている。花は7月に咲き、淡黄色。
セルピリフォリウム Alysum serpyllifolium
イタリアとフランスの国境付近にあるモン・スニ峠のあたりに分布する草丈5cmほどの小さな多年草。葉も非常に細く、、ハーブのタイムに似ているのでこの種名がある。花は6月に咲き、明るい黄色。ロックガーデン向き。
栽培
寒さにはかなり強いが高温多湿に弱い。日当たりのよい乾燥した弱アルカリ性
の土地を好む。タネは秋の彼岸頃にまき、浅鉢などに播いて覆土はせず、水は下
から吸水するようにして直射日光の当たらない日陰においておく。タネは細かい
が5日くらいでよく発芽する。一度仮植えしたあと、15pくらいの間隔で、花
壇に定植する。水と肥料は控えめにする。
利用法
C花壇やロックガーデンに植えられている。
バラ科アルケミラ属
Alchemilla sp. (Rosaceae)
アジア・ヨーロッパおよびアメリカの主として高山地帯に分布している草本で、前部で50種以上ある。ほとんどが多年草だが、一部ヨーロッパの平地に雑草として扱われる植物には一年草の者がある。草丈は15〜60cmくらいで、ああm離大きな者はない。葉に羽状の切れ込みがある。花は非常に小さいが密集し手先、大きな花房になっている。花びらがなく、全体が黄緑色に見える者が多い。小さな者はロックガーデン用に、比較的大きな者は花持ちが好いために切り花用として最近人気が出てきた草花である。属名はアラビア語から。
種
アルピナ Alchemilla alpina ヨーロッパから西アジアに分布している草丈10cmほどの小さな多年草。根生葉があり、葉は灰色を帯びていて、裏には白く柔らかい毛が生えている。花は6月から8月に咲き、黄緑色。種名は「高山性の」の意味で、欧米でロックガーデン用の草花として栽培されている。
エリトロp−ダ Alchemilla erithropoda 東ヨーロッパのカルパチア山脈などに分布している草丈20cmほどの多年草。
セリ科ドクゼリモドキ属
Ammi majus (Umbelliferae)
英名 white race flower 別名 アミ・マジャス
この属に含まれる種は数種しかないが、旧世界の北半球温帯地方にかなり広く分布している。草丈30cm〜1bくらいになる一年草、二年草または多年草で、根は直根で紡錘形をしており、茎は直立して上の方で分枝する。葉は人参のように細かく羽状に切れ込んでいて、表面に粉が吹いている。花は長日性で、秋まきの場合は4月ころから、春播きでは6月から9月ころまで咲き続け、散形花序だが空色レース草のような形で白い。属名は古くからのギリシャ語から。種名は「5月の」の意味。
栽培
寒さには比較的強い草花で、秋の彼岸すぎか、春のソメイヨシノが咲くころにタネをまく。タネはやや細かいが、直根性で移植を嫌うため、直播きにして2mm程度覆土する。苗がある程度大きくなったら、40cm間隔に間引いてやる。日当たり我欲、あまり乾燥しないところを好む。
利用法
C促成または抑制栽培で、切り花に出荷されているようだが、一般にはあまりタネは販売されていない。
アヤメ科イキシア属
Ixia sp. (Iridaceae)
南アフリカ原産の、半耐寒性の小さな球根植物。草丈30〜60cmくらいになる。球茎は直径1〜2cm、高さ2〜3cmの球形または卵形で、柔らかい外皮に覆われている。葉は剣状で、ほとんどの葉は根生する。花はふつう穂状花序、時に円錐花序に咲き、直径2〜3cmの6弁花を数輪から十数輪つける。花色は非常に豊富で、赤、ピンク、紫、白、黄色のほか、原種には緑色のものもある。また花に芳香のあるものもある。原種は50種くらいあるが、種間交配種が作りやすく、園芸種はほとんどが複雑な交配種である。耐寒性はフリージアと同じくらいか、むしろ強いくらいで、南関東より西の暖かい地方では路地で十分越冬するほどだが、まだあまり普及していないのは残念である。属名は「鳥もち」の意味で、茎を傷つけると粘りの強い液が出てくるからと言う。
首都品種
交配種 Ixia hybrida 現在栽培されているもののほとんどは交配種である。球根はまだあまり出回っておらず、品種数も少ない。古くからイキシアを含めた小球根の普及につとめているのが、奈良県天理市にある平和圓だが、営利業者向きの問屋のため販売単位が100級と大きく(価格は100球で3000円くらい)、一般の人に手が出しにくいのが残念である。
ヴィリディフローラ Ixia viridiflora 草丈30cmくらい。葉は細く剱状。花は4〜5月に穂状花序に10輪ほど咲き、緑色で黒い目がある。
栽培
ふつうは鉢植えで栽培するが、伊豆諸島やいず半島以西の暖地では路地植えもできる。鉢植えの場合、5寸鉢に7球くらい植え、球根に1cmくらい覆土する。暖地などで路地植えするときは、株間を10〜15cmにし、覆土は5cmくらいにする。植える場所はここ2,3年グラジオラスやアイリスなどアヤメ科の植物を植えたことのないところを選び、酸性土壌の場合は石灰で中和してやる。排水と日当たりの良いところを好む。種まきするにははその春に収穫されたものを、秋の彼岸過ぎにまき、覆土を2ミリ位する。2〜3年で開花する。東京あたりのやや寒い地域でも、植え時を遅くして12月はじめくらいに植え付けると、開花期は多少遅くなるが、寒さには強くなる。繁殖は分球による。花が終わったら摘み取り、葉が半分くらい黄色くなったら、彫り上げて分球し、夏の間は涼しい風通しの良い日陰に保管しておく。
利用法
C鉢植えやプランターで観賞するのがよいが、暖かい地方では花壇に植えても良い。また近年は高性種が多く出ており、切り花用の草花として
イチイ科イチイ属
Taxus sp. (Taxaceae)
英名 yew
北半球の広い範囲に分布している寒さに強い針葉樹。二本のイチイは、日本原産で、特に北海道に大きな木が多い。一般には樹高10〜20mになるが、二本の本州・日本海側に分布しているキャラボクのように、わずか1mほどの亜種もある。寿命は長いが生育が遅く、貴重品とされてきた。和名のイチイは、一位と書き、30階級合った貴族の位階の内、5〜6番目の正一位(しょういちい)従一位(じゅいちい)の意味である。位階最高位の一品(いっぽん)から四品(しほん)までは皇族専用なので、一位が最高位の高官で、高官笏をこの木で作った笋による。のシンボルだった幹は直立し、枝は密生する。葉は針状だが、比較的軟らかく、さわっても痛いほどではない。洟は雌雄異株で、春に咲き、k雄花は葉腋に出て、9〜15本のおしべがある。雌花には柄がある。種子は仮種皮という紅い果肉質のものに包まれ、仮種皮は甘みがあって食べられるが、種子の方派有毒である。イチイ属の植物は、北半球の温帯地方に5種自生しており、二本のイチイとセイヨウイチイの交配種が、庭木用、観賞用に作られている。属名はセイヨウイチイを意味するギリシャ語から。
栽培
現在タネを入手できるのは、セイヨウイチイTaxus baccataだけなので、それについて解説する。種はなるべく早く入手して、できれば一月のうちに播種した方がよい。種を浅鉢に蒔き、2mmほど覆土し、乾かさないように気をつけて、屋外の田無為ところにおいておく。2〜3ヶ月で発芽するが、生育が遅いので、混み合ったところを間引いて発芽そのままにしておき、翌春暖かくなってから仮植えし、適当な大きさになったら鉢に定植するか、地面に植える。
利用法
C生育が遅いが、樹形が美しく、盆栽や庭木にはよいものである。
バラ科 オランダイチゴ属
Fragaria ×ananassa
(Rosaceae)
和名 おらんだいちご
英名 strawberry
現在イチゴは、ミカン、なし、リンゴなどと並んで、我が国では最もポピュラーな果物である。おまけに「苺」という漢字があるので、ずいぶん昔から有るように漢字らら留蛾、正式な和名は「オランダイチゴ」というように、江戸時代末期にオランダから伝わったものである。漢字の苺または莓は、本来は草冠と毎、または母(どんどん子を産む)会意形声文字で、莓々、苺々(ばいばい・まいまい)と使い、タリ活用の形容動詞で、、雑草が茎から値を出して、匍匐しながらどんどんはびこる様を表す言葉だった。苺は茎から値を出すいわゆるランナーでよく増えることから、この字が当てられたようだ。イチゴを洗わす漢字には、もうひとつ藨という難しい字もあるが、これは「あぶらがや」を刺す言葉である。現在我々が親しんでいるオランダイチゴは、18世紀の初めに、ヨーロッパ原産の種と、アメリカ原産の種の後輩によって作出された雑種である。同属植物は、北半球の温帯地方と、南米のアンデスやサンドイッチ諸島などに自生していて、全部で12種有る。いずれも比較的寒さに強い多年草で、葉は三つの複葉からなっている。花は本来は春咲きだったが、現在は温室で栽培されて、五が本当の旬なのか分からないほどである。花は集散花序で、蕚片と花びらは5枚いり、桜に似た丸い花弁の白花である。おしべとめしべが多数有る。果実として食べている部分は、植物学上花托と呼ばれる、学・花弁・おしべ・めしべを乗せる台の部分である。果実の大きさや、栽培地の特性などに合わせて、様々な品種が作出されている。イチゴと言えば、静岡市の苦悩算の麓で、斜面の意志の保温効果を利用して作る石垣イチゴがよく知られているが、現在は栃木県や群馬県を初め、日本のかなり広い地域で作られている。属名は古いラテン語からだが、fragrans(香りがよい)から来たものではないかとされている。
品種
商業的には、栄養繁殖系の品種が栽培され、現在では見栄えがよく、甘みの強いものが一般的になっている。70年代までイチゴと言えば、砂糖やミルクをかけて食べないと酸っぱくてあまりうまいものではなかったが、現在ではそのまま食べるのが一番美味である。かつて、安くおいしい苺が食べられるのは、5〜6月頃だったが、現在はクリスマスなどの需要期に少し高くなる他は、価格もほぼ同じで、五賀春の果物か分からなくなった。
英国で種で発売されている品種は、早春に温室で蒔くと、年内二階か・結実する早稲種だが、実は小さくて、さほど美味ではない。
栽培
ここでは種から栽培する品種について述べる。
タネは1月に入手し、立春の頃に鉢に蒔く。発芽適温は20℃くらいなので、加温設備のある温室が望ましいが、家の中の日当たりの良い暖かいところなら、多少で蛾かかるが一応発芽する。発芽したら一度仮植えし、5寸か6寸の素焼き鉢に定植する。路地で栽培できないことはないが、イチゴは意外に害虫が多く、また、病気もでやすいので、鉢植えにして、日光は十分に当たるが、雨にはあまり当てない方がよい。高温多湿にはやや弱い。秋に春と花が咲き、その後に果実が楽しめる。翌年からは初夏に実る。
利用法
@生食するほか、サラダなどにも使える。ケーキに飾る果物の代表でもある。
ヒノキ科イトスギ属
Cupressus sp. (Cupressaceae)
英名 cypress
北半球の亜熱帯からかなり寒い地方にかけて二十数種があり、欧米においては松と並んでもっともポピュラーな針葉樹であるが、日本にだけ分布種がないため、翻訳された文芸作品にでてくるだけで、実物はあまり知られていなかった。しかし最近の園芸ブームで、“コニファー”の一種としてかなり出回ってきている。寒さに強い常緑高木または大高木で、樹高50b以上に達するものもあるが、園芸種の中には矮性のものもある。属名の語源が“均整のとれた形の”という意味であることからもわかるように、細い円柱形または円錐形の樹形は非常に美しく、公園や大きな庭園、または広い道路の街路樹などに利用されている。幹はまっすぐにのび、太い横枝はほとんどでない。葉は、若い木では比較的柔らかいが、生長した木では鱗状で堅い。葉の色が灰色や青みを帯びているもの、かなり黄色に近い緑色のものなどがある。枝や葉はつぶすといい香りがするものが多い。花は雌雄同株のものが多く、果実は球形または楕円形で、直径1〜3cmくらいのものが多い。ここには、英国でタネが販売され、インターネットなどで入手可能なものについて述べる。
種と品種
アリゾナイトスギ Cupressus arizonica 種名の示すとおりアリゾナ原産の樹高20b以上になる常緑樹。樹形は細い円柱状になる。枝は角張り、葉は鱗状で、つぶすと不快臭がある。葉は緑色だが、黄色や青灰色の園芸種もあり、庭園用によく利用されている。
モーニング・サイプレス Cupressus funebris 英名
morning cypress 種名はなんと「葬式用の」。中国原産の樹高20b以上になる高木で、葉をつぶすとレモンのような、あるいは白檀のような香りがあり、お香や線香に利用されているからだそうだ。枝先はしだれるので、ほかの同属植物よりボリュームがあり、ヒノキ属との中間種とも見られている。葉はヒノキとよく似ており、明るい緑色から青みを帯びたものまで個体差がある。大きな庭園向だが、鉢植えや、切り花にしてテーブルに飾るのにも良い。。
モントレーイトスギ Cupressus macrocarpa 英名 Monterey
cypress
カリフォルニアのモントレー地方に産する樹高20bほどの高木。樹形はピラミッド形になり、葉はヒノキによく似ており、比較的柔らかく、明るい緑色だが、変化が多い。アメリカでは公園用の樹種としてポピュラーで、葉色や性質などに変化がある。種名は「果実が大きい」
イタリアイトスギ Cupressus sempervirens 英名 Indian
cypress
インドからヨーロッパにかけてのユーラシア大陸に広く分布しており、公園樹、庭園樹としては笠松とならび最もポピュラーな針葉樹である。樹高50bになる細い円柱形または円錐形の高木で、枝は不規則に互生し、葉は鱗状である。材は建築材・家具材などに多く利用され、枝や葉から抽出した精油は、降水やアロマテラピーなどに利用されている。園芸用の品種も非常に多い。種名は「常緑の」
ブータンイトスギ Cupressus torulosa 英名 Bhutan
cypress
名前のようにブータン王国を中心にしたヒマラヤ西部に自生している樹高50b近くになる大高木。樹形は美しい円錐形で枝や葉が密集し、種名も「間が詰まった」という意味である。葉は濃い緑色。日本にはまだあまり入っていない。
栽培
国内で苗が販売されているものや、タネが入手可能なものは比較的寒さに強く、平地なら東北地方でも十分越冬する。性質も比較的強く、よほど水はけの悪いところなどでなければ、病虫害もほとんどない。タネは比較的細かいが、1月のうちに入手し、浅鉢にまき、タネが見え隠れするくらいに覆土し、凍らない程度の寒い屋外におき、乾かさないようにしておくと、暖かくなってから発芽する。芽が伸びてきたら、一度小さいポットの仮植えし、秋の彼岸頃か翌春四月頃に定植する。横へはあまり広がらないので、株間は1b以内でもよい。
利用法
B材は、堅牢で狂いが少ないため、建築材、家具、楽器などに利用されている。
C欧米では公園用や街路樹としてよく見かけるが、日本では矮性のものや、葉色に変化のある改良種が、庭園樹として用いられている。
イネ科イネ属
Oryza sative (Gramineae)
英名 rice
イネは言うまでもなく、小麦とともに世界で最も多く栽培されている穀物で
あり、日本からインドあたりまでのアジアの、世界の人口のほぼ半分の人たちの
主食である。同属の植物は熱帯アジアに20種ほど分布し、一年草の物と多年草
の物があるが、イネと呼ばれているのは一年草のsativa種のみである。原産地は
インドとされているが、2千年以上前の弥生時代に、すでに日本を初めとするア
ジアのほとんどの地域に伝播していた。現在は寒い地方を除く世界中のほとんど
の地域で栽培され、様々に利用されている。草丈は1〜1.5bになり、枝が数
本出る。普通は秋に花の後長い穂ができ、植物全体が黄色になり、穂の先はアー
チ形に垂れ下がる。イネにはインディカといい、タネが細長くて調理した後ぱさ
ぱさした感じの物と、ジャポニカといい、タネが丸みを帯びていて調理したとき
にねっとりとした感じになる二つの亜種がある。前者はインドから東南アジアな
どでは栽培され、カレーライスやピラフ,炒飯などを作るのに適しており、後者は東ア
ジアやその他の地域で栽培されていて、日本のイネも全てこれである。ほとんど
は水田で栽培される(水稲)が、畑で栽培する陸稲(おかぼ)という系統もある。また炊
飯用の種(うるち米)の他に、餅イネと呼ばれる餅や赤飯などを作るための系統もある。さら
に古代米と呼ばれ、千年以上前から作られていたとされる赤米や黒米などと言う
種類もあり、儀式や薬膳などの目的で作られている。また酒米(さかまい)と呼
ばれる日本酒の醸造に適した種類もある。ここでは観賞用の品種として発売され
ている物について述べる。属名は「塹壕を掘る」の意味で、水をためるために穴
を掘って準備したことによる。英語のriceの語源であるが、英語ではすべてライスで表すものを、日本語では発芽したものは早苗(さなえ)、植物は稲、種は籾(もみ)、種皮を取り除いたものは米、調理したものは飯(めし)と言うのがおもしろい。種名は「栽培種」の意味。
品種
99年版のサカタのタネのカタログに、「観賞用イネ」が出ている。葉や穂
の色が普通の緑だけでなく、紫や赤の物が入っている混合である。また、近くに
稲作農家がある場合は、もみを数十粒分けてもらって作るのもいいだろう。
栽培
この観賞用のイネも、水筒の一種なので、地面を30〜40cmの深さに掘っ
てそこの部分に丈夫なビニールシートなどを敷き、その上に水持ちのよい土を2
0cmくらい入れて栽培するか、大きめの発泡スチロールの箱などに重い土を入れ
て栽培する。種まきは普通の畑か鉢などに4月末から5月ころに播き、5oほど
覆土しておくと発芽するので、葉が10cmくらいになったら「玉苗」を抜いて、
用意しておいたところに植え付ける。いつも苗が5〜10cmくらい水にしたるよ
うに管理する。半月に一度くらい、薄目の液肥を施し、また、緩効性の化成肥料
を与えたりする。農家の水田栽培では、気候不順などの時には特に稲熱病などの
病害や、ウンカなどの害虫も発生し、また雑草もよく出るために田圃の草取りが
大変であるが、観賞用の品種は比較的丈夫で病虫害は少ない。
利用法
@普通の米は精米して炊飯にするほか、菓子の材料などに使われている。餅米
は「おこわ」を炊いたり餅屋煎餅に加工する。稲の種子から種皮を取り除いた(もみすりした)ものが玄米であるが、ふつうはその周りについているタンパク質やビタミンなどの多く含まれている部分をぬかとして除去した白米が用いられている。宮沢賢治の有名な「雨ニモ負ケズ「のなかに
一日ニ玄米三合ト
味噌ト少シノ野菜ヲ食べ
という部分があるが、日本人では実際に玄米、味噌、野菜があれば、十分に栄養がまかなえるという。ふつう捨てられる糠の部分にはタンパク質、脂肪のほか、ビタミンB1,
Eが多く、ミネラルも実に豊富である。怪しげな健康食品を買うより、米を半つき、または七分つきで食べた方が遙かに健康的である。
糠を炒って食塩を加え、野菜を漬け込んだものがぬか漬けで、日本の漬け物の原点といえる。
A漢方では玄米のことを粳米(こうべい)といい、滋養・強壮剤としていく塚
の薬方に配剤されている。
B米は各種の食品の材料として利用され、また、こうじかびを繁殖させた米麹
かび(こめこうじ)からみそ・酒・甘酒などが作られる。また、精米するときに
出るぬかはビタミン類が豊富で、ビタミンB1が鈴木梅太郎博士によって米糠から
発見され、イネの学名に因んで「オリザニン」と命名されたことはよく知られて
いる。米糠はたくあんなどの漬け物に広く利用される。酒を造ったときに出る坂
ガスは、甘酒の代用品にするほかに、いわゆる粕漬けとして、魚介類や野菜を漬
け込むのに使われる。脱穀したときに得られる稲藁は、米を詰める俵の他に、草
鞋などの細工物に利用され、また翌年の稲作用の堆肥を作るための大事な肥料だ
った。
C観賞用のイネは、穂が出てきたのを切り花にして、生け花などに使われてい
る。
アブラナ科マガリバナ属
Iberis amara (Cruciferae)
和名マガリバナ 英名 candytuft
ヨーロッパ西部を中心に原産する植物の交配種。属名がスペインの古名であ
る「イベリア」に由来することからも原産地がうかがえる。草丈20〜50pく
らいになる寒さにやや弱い一年草で、茎は直立して枝を多く出す。葉は長い。4
月から5月にかけて1pほどの4弁の小さな花を球状に咲かせる。咲き始めは「
がくあじさい」に形が似ており、英語ではケーキのクリームの飾りに似ているた
めにお菓子の意味のキャンディタフトと呼ばれている。花色は白が多いが、薄紫
やピンクの品種もある。ただ日本ではあまり種子が販売されていない。
栽培
南関東以西なら霜除けなしで栽培できる比較的丈夫な草花である。日当たりの
よい乾燥したところを好む。直根性で移植を嫌うので、タネは多めに用意して直
播きにする。秋の彼岸から10月初め頃に、30p間隔のすじを作り、直播きし
、発芽したら徐々に間引いて15pの株間にする。
利用法
C花壇及び家庭の切り花用に栽培されている。
ノウゼンカヅラ科インカーヴィレア属
Incarvillea sp. (Bignoniaceae)
中国西部に5種。中央アジアのトルキスタンに1種分布している。背の低い
多年草で、種によって耐寒性に多少差があるが、比較的寒さには強い。葉は混生
と枝に付く物があり、割合に大きな羽状複葉で、2回羽状複葉の物もある。花は
普通夏咲きで、直径5cm〜8cmくらいのラッパ型で、花色には鮮やかなバラ色、
藤色、ピンクなどの系統の物と黄色の物がある。種をまいて翌年咲く物もあるが
、概して生育が遅く、開花まで3年ほどかかる物の方が多い。属名はフランス人
のピエール・ダンカルヴィルPierre d'Incarville 1706 -
1757に因んだもの。 彼は宣教師として中国に渡り、中国の珍しい植物を多数収集して本国に送った。
種
デラヴァイ Incarvillea delavayi
中国西部からチベットの高原地帯に分
布ンする。葉は大きく、根生葉は長さ40センチくらいになる。花は5月から6
月にかけて咲き、普通3〜13輪ほど開花し、花径10cm近くになり、鮮やかな
バラ色である。
シネンシス Incarvillea sinensis
この植物は寒さに弱いが、種まきから
70〜80日くらいで開花するため、一年草として扱われる。花は大きく、鮮や
かなボタン色。
栽培
高原の乾燥地帯に産する草花なので、深く耕された比較的肥えたやや乾燥し
たところを好み、多湿に弱い。種まきは4月頃が最適期で、箱などにばらまきし
、2oくらい覆土しておく。苗が適当な大きさになったら、30cmの株間に定植
してやる。
利用法
C普通花壇に植えるが、大きめの鉢やプランターに植えることもできる。
ツリフネソウ科ツリフネソウ属
Impatiens ×grandiflorum
(Balsaminaceae)
和名 アフリカホウセンカ
アフリカ沖のインド洋に浮かぶ、マダガスカル及びザンジバル島に原産する
植物の改良種で、十分な温度が保てる温室があると常緑多年草になるが、一般に
は春まきの一年草として栽培されている。この属は世界に500種以上が知られ
、日本にもツリフネソウとキツリフネが自生している。以前よく農家の庭先など
に植えられていたホウセンカもこの属の植物である。属名は「忍耐力のない」の
意味で、実が熟れてくるとちょっと触っただけで鋭くはじけてタネを飛ばすこと
から名付けられ、英語のtouch-me-notやドイツ語のRuhrmichnichitanも「私に触
るな」の意味で、このことに由来している。草丈は15〜30cm位で茎はよく分枝し
、葉は楕円形で小さい。花は6月頃から10月くらいまで咲き続け、5弁花だが
、花茎が花軸の少し上の方に付いているためにシャッポーみたいな面白い形をし
ている。近年育種が進み、株が花で埋まるほどの品種が多く作出され、花壇・鉢
植え・プランターの人気品種になっている。
品種
非常に多くの品種が出ており、また種苗会社によって名付け方が様々だが、
現在の主流は一代交配種になっている。花径が5cm前後になる大輪系から、3cm位
の中輪系が主で、花色には赤・桃・オレンジ・白・赤紫に絞り咲き、またそれら
の色にくっきりと白い星形が浮かび上がるスターというのも出ている。また八重
咲きの品種yもあり、これはタネからのものと栄養繁殖系のもあり、乙女椿のよ
うな豪華な花が咲く。
栽培
この植物は種の発芽温度が非常に高いので、加温設備がない場合は、暖地で
も5月中旬くらいになってから播いた方がよく発芽する。
細かいタネ
なので、注意して浅鉢に播くとよい。発芽したら一度仮植えし、5寸くらい
の鉢に一株か、プランターなら3本くらい植え付ける。日向よりもむしろ明るい
日陰などの方がよく育つので、室内やハンギングバスケットなどに植えて観賞す
るのもよい。最低気温10℃くらいを保つことができれば、越冬して翌春も楽し
むことができる。現在の品種は性質も丈夫で、暑さにも強く花付きがよく、病虫
害にも強い。
利用法
@エディブルフラワーとしてよく知られており、開きか桁は菜を摘んで、サ
ラダの彩りなどに利用することができる。
C花壇・鉢植え・プランター用に。中輪の矮性の品種は、ハンギングバスケ
ットにして明るい室内の装飾にも最適である。
クマツヅラ科クマツヅラ属
Verbena sp. (Verbenaceae)
和名 ビジョザクラ (美女桜)
主に南北アメリカ大陸を中心に、300種ほど有る。1、2年草または多年
草だが、園芸の上ではほとんどが一年草として扱われている。種によって寒さに
強いものと弱いものがあるが、一般には寒さに比較的強く、暑さに弱い。草丈は20cm
弱の小さなものから、70cmくらいになる切り花向きの種類まである。根本から
よく分枝し、葉は対生で長楕円形で、長さは3〜5cmある。花は普通秋まきで春
4月から5月にかけて咲き、花径1〜2cmの花が円錐状または穂状に咲く。属名
は一般にヴァーヴェインと呼ばれているハーブのラテン語名から。Verbena
は日 本ではバーベナと呼ばれているが、英語ではヴァビーナと発音する。
種
ビジョザクラ Verbena ×hybrida 寒さ・暑さに比較的強い多年草だが、
一年草として扱われている。花壇用の矮性のものと、切り花用の高性のものがあ
るが、現在は矮性が主流になっている。花は4〜6月に咲き、花色は赤・紅・ピ
ンク・青紫・藤色・白などがあり、それぞれののどの部分が白くて、周りの色と
のコントラストが美しいものがある。「美女」というのは房状に小さい花がたく
さん咲く植物に名付けられるもので、5枚有る花弁の一つ一つが桜の花のように
ハート形になっているところから、この和名がある。現在タネとして売られてい
るのは、ロマンスという矮性で多花性のものが多い。営利用には色別が販売され
ているが、家庭用には混合しか出ていない。
宿根バーベナ Verbena rigida
ブラジルからアルゼンチンにかけて分布す
る多年草。茎の分枝は少なく、茎は角張っていて翼がある。種名は「堅い」とい
う意味だが、葉も他の品種に比べてごわごわした感じがある。本来花は穂状だが
、近年宿根バーベナのなかには、fビジョザクラと同じ花序のものも多い。特に
「花手毬(はなでまり)」という品種は、春先にホームセンターなどによく苗と
して出回っていて、分枝が多く、花がよく咲き強健な品種である。外国ではタネ
が発売されているが発芽はあまり良くない。
カナデンシス Verbena canadensis
種名が示すようにカナダ原産の多年草 。草丈は60cmくらい。茎は自然に倒れて地面に付いたところから発根する。夏に
穂状花序を出して、小さな青紫の花を多数咲かせる。花壇やロックガーデンの他
、吊り鉢に植えて愉しむこともできる。
栽培
最近は栄養繁殖系に人気があり、4月頃の苗が発売されるので、それを買っ
てきて、5寸くらいの鉢に植えて愉しむことができる。タネをまいて育てる場合
は、普通秋まきにする。温度が高いと発芽しないので、暖地では10月になって
から播いた方がよい。また、タネに発芽を抑制する物質が含まれているため、播
く前に一昼夜水につけ、出てくる玉葱の皮のような色の水をきれいに洗い流して
から播くと良い。覆土は2ミリくらいにする。適当な大きさになったら、花壇に
20cmの蕪まで植え広げてやる。冬の間日当たりが十分な水はけの良い土地を好
む。
利用法
C矮性種は花壇やプランターに植えて愉しみ、高性種は切り花二もできる。
スミレ科スミレ属
Viola odorata (Violaceae)
英名 Sweet violet 和名 ニオイスミレ
スミレの仲間は北半球の温帯地方に広く分布し、基本種だけで400以上有
り、また亜種や変種が多い。日本にも数十種が分布している。ニオイスミレはヨ
ーロッパに広く分布する野生種からの改良種で、原種も改良種も極めてポピュラ
ーなもので、薔薇・ジャスミン・ラヴェンダー・へリオトロープと並び、香水の
原料としても親しまれている。高温多湿に弱く、日本では春先に園芸店の一部に
ポット苗が並ぶだけだが、欧米ではスミレvioletといえばこの花のこと、「スミ
レのにおい」というと日本人は公園などの花壇によく植えられているパンジーを
思い浮かべるだろうが、ニオイスミレの香りはいかにも香水のにおいというか、
化粧品や石鹸といった香りである。よくワインの香りにこの形容が出てくるが、
マルベックとサンジョヴェーゼというぶどうが特にこの香りが強い。フランス南
西部のロット県でできるカオールと、イタリアのキャンティの上物が特にこのに
おいがする。
ニオイスミレは草丈10p足らずの多年草で、葉は根生で長い柄があり、ハ
ート形をして荒い毛がある。花は路地では春に咲き、5弁だがパンジーのような
丸る弁ではなく、野生のスミレのように花弁は細い。花色は明るい青紫が基本で
、この色が普通スミレ色、英語でvioletと呼ばれる色である。香りは非常に強く
、一輪だけで6畳くらいの部屋ににおいが立ちこめるほどである。属名はギリシ
ャ語のすみれの意味。楽器のビオラは胴がスミレの花びらの形に似ているからで
、「バイオリン」は小さなスミレの意味である。種名は「香りがよい」。
品種
国内ではほとんどタネは発売されていないが、外国では青紫・藤色・白の品種
が手にはいる。そのほかに栄養繁殖系の八重咲きの品種などがある。なお。ヴァ
イオレットの名前でタネが売られているものに、Dog-violet(学名V.
riviniana がある。dogは「ありふれた」という意味。ヨーロッパ西部に広く分布し、ニ
オイスミレより大輪で明るい色の花が咲く。
スミレ属は基本種だけで400種以上あり、さらに亜種や変種も多く、千を
越える種類があるのは確実である。日本でも数十種類の野生種があり、山野草と
して愛好家に親しまれているものもあるが、野生種はかえって栽培の条件が難し
く、家庭園芸には向かないものが多い。
栽培
寒さには比較的強いが、暑さには弱く、日本の暖地では夏越しが難しい。タネ
は発芽適温が低いので、10月上旬頃に播くのがよいが、パンジーに比べると発
芽率は悪い。日当たりのよい、やや重い感じの土によく合う。冬は十分に日光に
当て、また強い霜に当てないようにする。一般の家庭では、春先にポット苗が出
てくるので、それを買った方がいいだろう。
利用法
ヨーロッパでは香水用に、大規模に栽培されているが、日本では4月から5月
にかけての鉢植え用としてポット苗が生産されている。信州や飛騨などの中部地
方の山岳部や、東北・北海道などの寒冷地では花壇用として栽培することが出来
る。
キク科ヴェニディウム属
Venidium fastuosum
(Compositae)
別名 寒咲蛇の目菊
南アフリカ原産の寒さにやや弱い一年草。あまり普及していないが、花時が
長く、他の花が少ない暮れから早春にかけて、明るいオレンジ色の花を多数咲か
せ、家庭用の花壇や切り花に、数本あると随分重宝する草花である。草丈70p
くらいになり、葉は根生で長い三角形で深い切れ込みがある。花は花径5pくら
いの一重の頭状花で、明るいオレンジ色で芯が黒い。太陽が出ているときだけ花
が開き、夕方は閉じる。切り花にして飾ったとき、日当でないと少し開いただけ
の姿でいるのが、あまり人気のない理由かもしれない。属名の由来ははっきりし
ないが、veniは英語のvein(静脈)に当たる言葉で、痩果(そうか)と呼ばれる
果実に脈のような模様があるからではないかとされている。種名は誇り高い・気
高い・背が高いなどの意味を持っている。
品種
現在栽培されている種には、色違いなどの品種は全くない。どこの種を買って
も同じである。
栽培
暖地なら比較的栽培しやすい草花である。9月上旬頃に箱に播くか苗床に筋蒔
きにする。本葉が2対くらい出てきたら、30p間隔に植え付ける。株が張り、
かなり長い間生育するので株間は十分に撮った方がいいだろう。日当たりと排水
がよく、北風と強い霜の当たらないところなら生育はよく、他の路地用の切り花
がない12月から3月頃にかけて、切り花を採って楽しむことが出来る。
利用法
C 冬の間の切り花用の草花として貴重な存在である。また花の色がよく目立つオ
レンジ色なので、暖地では花壇に郡嘱すると見事である。
、あまりおすすめはできない。
ウェルウィッチア科ウェルウィッチア属
和名 奇想天外(きそうてんがい)
Welwitschia bainesii (Welwitschiaceae)
アフリカ南部、ナミビア共和国のナミブ砂漠に自生している世界でもっとっも珍奇な植物の一つ。1科1種の植物で、1862年当時この地域を植民地にしていたドイツの植物学者で旅行家のフリードリヒ・ヴェルヴィッチFriedrich
Welwitschによって発見され、属名も彼の名前にちなんでいる。原産地のナミブ砂漠の“ナミブ”とは、ブッシュ万の言葉で“何もない”という意味だが、雨も滅多に降らない砂と岩だけのところである。常緑の灌木で、樹高90cmくらい。幹は木質で倒円錐形または紡錘形で、太い部分の直径は10〜30cまる。時勢品は数百年から旋捻ほどの寿命があると言うが、母生涯大成する二枚だけ、ひも状で、先の方派たれている。葉の基部に成長点があり、新しい部分が徐々に繰り出し、古くなった先端の部分は枯れてゆく。花は雌雄異株。樹齢20年くらいから開花し始め、成長点にできる赤い松かさ上の子房の中に咲く。この植物は戦後サボテン研究家龍膽寺雄氏により、奇想天外の和名がつけられて紹介され、多肉植物おたくの間では、キョウチクトウ科の亜阿相界(ああそうかい)とともに、名前だけはかなり知られた植物である。
栽培
発見後英国のキュ−植物園など、欧米の主な植物園に種苗が運ばれ、栽培が試みられたが、ほとんど根付かず、栽培不可能な植物とされていた。最近種苗が発売され、実生苗も出回っているが、非常に栽培が難しい植物の一つである。根がひも状に長く伸びるので、温室を掘って土管などを据え付けて植えるといいという。用土は砕いた花崗岩に腐葉土を混ぜたものがいいといわれている。雲母質を極端に嫌うので、ヴァ−ミキュライトが入っている市販の培養土は使わない方がよい。。
利用法
C温室で観賞用として栽培するが、栽培は非常に難しいので、よほど珍しい植物に好奇心の強い人以外は、手を出さない用がよいと思う。
キク科ヴェルベジナ族
Verbesina alternifolia
(Compositae)
英名 wingstem
アメリカ合衆国のやや暖かい地方から中米にかけて約50種が分布している属。一年草、多年草または亜灌木で、キク科としては大柄なものが多く、頭状花もそれなりに大きいが、だらしなく生育する傾向があるため、ただの雑草とされるものが多い。ただ一種種子が販売されている上記の種は、草丈1.5〜2.5bになる寒さに比較的強い多年草で、茎は上だけでなく、匍匐するようにも伸びる。茎に翼状の稜があり、英名はこれに由来する。葉は細長く、この属には対生のものが多いのに対し、互生で、種名も「互生の」の意味である。花は8月から11月頃まで開花し、花径5cmくらい、黄色で管状花は緑色である。属名はヴァ−ベナから来ているという。
栽培
4月末から5月に種まきする。タネは比較的細かいので、鉢に蒔き、タネが見え隠れする程度に覆土する。比較的丈夫な植物で、関東以西では屋外で越冬する。
利用法
B開花期が長く、優良な蜜を持っているため、北米では養蜂用作物として利用されている。
C花壇用に用いられる。
キク科ヴェルノニア属
Vernonia sp. (Compositae)
アメリカ大陸の熱帯地方を中心に、合衆国の温帯地方まで、数百種の分布がある。一年草、多年草または灌木で、草本としては大柄なものが多い。寒さには弱い種が多いが、日本の暖地で露地栽培できるものも幾種類かある。茎は直立し、葉はふつう単葉で、羽状に切れ込みや脉のあるものがある。頭状花はほとんどが紫系で、まれに白花のものがある。属名は1711年没の北米の旅行家で植物学者のヴァ−ノンに因んだもの。
種
ギガンテア Vernonia gigantea 合衆国東部原産の多年草で、比較的寒さに強い。「巨大な」という種名の通り、草丈2b前後になる。7月から9月にかけて、濃い紫の頭状花をつける。
ノヴェボラケンシス Vernonia noveboracensis 種名は「ニュ−ヨ−ク産の」の意味。合衆国東部の、水辺などのややしめったところに分布している、草丈1〜2bくらいの寒さに比較的強い多年草。葉は細長く、長さ20cm以上になる。花は8月頃に咲き、紫だが、色合いに幅がある。英語でNewYork
ironweedというほど茎が堅く、切り花に向く。
栽培
上記の2種は、いずれも比較的寒さに強い多年草で、春播きで翌年から開花する。4月に鉢に蒔き、タネが見え隠れする程度に覆土して発芽させる。仮植えした跡、花壇に40cmくらいの株間に抵触する。日当たりと水はけがよく、夏にあまり乾燥しないところがよい。
利用法
C歌壇の背景などに植えて観賞する。 壇の背景、切り花などに使えるが、行儀の悪い植物なので
ヴォキシア科ヴォキシア属
Vochysia ferruginea (vochysiaceae)
熱帯アメリカ原産の、常緑植物。一部草本もあるが、ほとんどが3〜10bくらいになる木本である。同属植物は百数十種に上り、黄色で比較的大きく、香りのよい花を咲かせるものがあるが、現在英国で一種のタネが売られているだけで、園芸的に栽培されているのも2種だけである。日本ではほとんど栽培されていない。上記の種は、コスタリカ・ニカラグヮからペルー・ブラジルにかけて分布する、樹高8bくらいの常緑高木で、葉は楕円形または被針形で先がとがり、革質で表面は光沢があるが、裏には赤褐色の毛が密生しており、種名は「赤さび色の」の意味である。花は長い総状花序または円錐花序に咲き、黄色で大きい。蕚片は5枚あるが、花弁は1〜3枚である。
栽培
熱帯に分布している植物なので、冬でも10℃以上の遠渡が必要。また、大きめの温室を必要とする。種まきは25℃くらいの温度を確保できれば随時可能である。
利用法
C温室で観賞用に栽培する。
キク科
ウルシニア属
Ursinia sp. Compositae)
アフリカ南部を中心に60種ほどが分布している。一年草・二年草のものと、灌木状のものがあるが、園芸上は寒さにやや弱い越年性の一年草として扱わ
れている。草丈30〜60cmくらい、葉は細かく切れ込みのある羽状複葉で、キ
クやヨモギに似た強い香りがある。花は秋まきでは4月から5月に、春まきでは
6月から7月に咲き、一重の頭状花で舌状花は黄色、管状花は紺色のものとオレ
ンジ色のものがある。花径4〜7cmくらいだが、開花期には花がたくさん咲き、
美しい。属名はレーゲンスブルクで「聖書の中の樹木」の本を書いたヨハネス・
ウルシヌス(熊のジョン、1608 -66)に因んだもの。
種
アンテモイデス
Ursinia anthemoides この仲間では最もよく栽培されている種。草丈30cm
くらい。葉は2回羽状複葉で、小葉はコスモスのように細い。花茎は不規則にカーブしながら伸び、直径4cmくらいの舌状花が黄色、管状花が茶色の頭状花を
開く。舌状花の裏側は紫色を帯びている。種名はコウヤカミツレ属Anthemisに似
たという意味。
スペキオサ
Ursinia speciosa 草丈50cmくらいになる。葉は羽状複葉だが、前種より幅がある。花は花径7cmくらいになり、舌状花はオレンジ色、管状花は紺色であ
る。
栽培
タネは細かいが発芽はよい。暖地では秋の彼岸ころ、寒地では室内で4月ころにタネを播く。鉢や箱に播き、タネが見え隠れする程度に覆土する。適当な
大きさになったら、株間20cmくらいに定植する。強い霜に当てると枯れるので
、房総や静岡県以西の暖地以外では、冬の間霜除けが必要である。日当たりと排
水の良い、やや乾燥した土地を好む。
利用法
C暖地の花壇やプランター用に栽培する。切り花二もできる。
キク科ウスユキソウ属
Leontopodium sp. (Compositae)
ドイツ語名 Edelweiß
ヨーロッパ・アジアの温帯の山岳地方と、南米のアンデスに数種類分布し、日本では岩手県川井村の早池峰山にハヤチネウスユキソウが自生している。1965年に公開されたミュージカル映画「サウンド・オヴ・ミュージック」のなかの挿入歌Edelweissがヒットしたのを受けて、植物愛好家や園芸家の間で知られるようになり、苗やタネが出回るようになった。地をはうようにして生育する多年草で、茎や葉は白い柔らかい毛に覆われている。花は6月から7月に咲き、小さく白い。花も柔らかい毛に覆われていて、星形なので、イタリアではアルプスの星Stella
di Alpiと詠んでいる。属名は「ライオンの愛」の意味から。
種
アルピヌム Leontopodium alpinum
ヨーロッパアルプスに分布する草丈10cmあまりの多年草で、エーデルワイスと呼ばれているのはこの種。懇請の葉は被針形だが、茎に付く葉は細長い楕円形をしている。頭状花は7つから9つが密集して咲く。種名は言うまでもなく「アルプスの」の意味。
パリビニアヌム Leontopodium palibinianum モンゴルからシベリアにかけてのかなり気候の厳しい草原地帯に分布する草丈30〜40cmの多年草。全体に灰色実を帯びた毛で覆われている。花は5月ころに咲き、前種よりやや大きい。種名はロシアの植物学者でサンクト・ペテルブルク(後のレニングラード)の植物園の延長だったパリビンИнの名から。
シビリクム Leontopodium sibiricum
ロシアのシベリア地方原産。草丈20cmあまりになる多年草。葉はたくさんあり、少ししわがある。花はエーデルワイスに比べ2倍くらいある。
栽培
寒さには非常に強く、北海道の北部でも栽培できるが、熱さには弱く、おまけに開花期がちょうど高温多湿の梅雨時に当たるため、中部以西の暖地では、路地での栽培は無理である。4月にタネをまいて2mmくらい覆土して発芽させる。一度仮植えし、適当な大きさになったら、15cmの株間に上広げるか、5寸鉢に定植してやる。やや肥料分の少ない乾燥したところを好む。
利用法
C寒地では花壇やロックガーデンに植えてやると、花のない時期でも葉が白くて花壇のアクセントになる。暖地では鉢植えにして、夏は半日陰に、冬は日溜まりにおいてやり、なるべく雨に当てないようにすると栽培が可能である。
キク科バ
レンギク属
Echinacea sp. (Compositae)
アメリカ合衆国の中央部を中心に、6種類ほどある。ルドベキアとごく近縁
の属で、以前は黄色系の花が咲くものがルドベキア、ピンクや紫などの花が咲く
のがエキナセアとされていたが、パラドックスと呼ばれる、鮮やかな黄色の花が
咲くのに、性質はエキナセアの方に近い種が発見され、2つの属の違いが微妙に
なっている。全て寒さに強い多年草で、全草に粗い毛が生えているものが多い。
根生葉はへら形で大きく、草丈は1b前後になり、夏に花径10cmくらいの赤紫
、藤色、ピンク、白または黄色の頭状花を開く。管状花は褐色または濃い藍色で
、球形または先の尖った卵形で、硬くて触ると細かいブツブツがあるところから
、「ハリネズミのような」という属名が付いている。舌状花は管状花の下の方か
ら、雨傘または昔の町火消しのまといのように下に垂れ下がっている。
種
アングスティフォリア Echinacea
angustifolia
種名は「葉が細い」。種名のように葉が細く、長さ
15cm、幅1cmくらいである。花は夏に咲き、藤色またはピンクで、花径15cm
になる。
パリダ Echinacea pallida
種名は「色が薄い」の意味。花は夏から秋にかけて咲き、
薄い藤色。花に甘い香りがある。
パラドクサ Echinacea paradoxa 今世紀になってから発見された種だが、いくつかの変遷
を経て戦後現在の学名になったものである。この属では唯一の鮮やかな黄色の花
を咲かせ、花はバドミントンの羽のような変わった形をしている。
ムラサキバレンギク Echinacea
purpurea
この属では最もポピュラーな種で、戦前から栽培されて
いる。性質が丈夫で、花は本来藤色だが、白花の品種もある。
テネシーエンシス Echinacea tenesseensis 名前のと澱テネシー原産。近年の発見種だが、個体数が少なく、絶滅危惧種に
なっている。ただし売られているタネは、タネから種苗会社で栽培・増殖したも
のなので問題はない。花は藤色で、他の仲間と違って、花は平らかまたは盃状。
栽培
種まきは4月下旬から5月に播く。さほど細かいタネではないが、ムラサキ
バレンギク以外は、比較的タネが高価で粒数が少ないので、浅鉢に播き、2oほ
ど覆土して、下から吸水させて発芽させて方がいいだろう。発芽後一度仮植えし
、花壇に30cmくらいの間隔で定植する。日当たりと排水のよいところなら、比
較的丈夫でよく栽培できるが、パラドクサは少し弱い。
利用法
C花壇に植え、また切り花にして愉しむ。舌状花を抜いて坊主にしたものを、
生け花材料やドライフラワーにすることもある。
キク科ルリタマアザミ属
Echinops ritro (Compositae)
和名 ルリタマアザミ 英名 globe thistle
ドライフラワーの材料として親しまれている草花で、スペインなどに原産す
る寒さに比較的強い多年草である。同属の植物は約75種ある。草丈は1b以上
になり、全草に粗い毛が生えている。葉は羽状複葉で灰色を帯び、茎は丈夫で硬
い。7月頃にさわやかな青い花を咲かせる。花径6pくらいの球形で、ハリネズ
ミが躰を丸くした様な形なので、ラテン語でハリネズミを表すエキノプスという
属名がついている。花の少ない、うっとうしい季節に咲くブルーの花は、もっと
利用してもいい草花である。
品種
外国ではいくつかの種類が販売されているが、日本ではこの種だけである。
栽培
タネはタンポポのような落下傘がついていて、発芽率はあまりよくない。出来
たら落下傘を除去したクリーンシードを入手する。播き時は4月から5月と、9
月頃で、鉢か箱に播いて3oほど覆土しておくと、半月くらいで発芽する。一度
ポットに仮植えし、本葉が4枚くらいになったら、花壇に40cmくらいの間隔で
定植する。酸性土壌を嫌うので、関東などではあらかじめ栽培地を中和しておい
た方がよい。日向から半日陰くらいのやや乾燥した水はけのよい土地を好む。
利用法
C背の高い草花なので、花壇の背景に植えるとよい。花は水揚げがよく、花が
少ない梅雨時のブルーの花として貴重である。開きかけた花を摘み取り、ドライ
フラワーにすることができる。
エゴノキ科エゴノキ属
Styrax sp. (Styracaceae)
アジア東部から東南部、アメリカ画集国の中西部から東部、南米の熱帯地方、それとヨーロッパの地中海沿岸に遭わせて100種近くが分布しており、日本では、エゴノキが北海道から沖縄までの雑木林によく生えているポピュラーな植物である。常緑樹もあるがほとんどは落葉樹で、樹高は大きなものでは10bを超えるが、太い幹はなく、根本から何本かの枝が出る灌木が多い。葉は互生して短い柄があり、単葉で、前縁または細かい鋸歯がある。花は若い枝野葉腋から数個垂れ下がり、星形に咲けた合弁花で、白花が多いが、淡いピンクのものもある。果実は楕円形で、タネは堅くて比較的大きい。この植物は全体に、動物の体を麻痺させるアルカリ小渡が入っていて、かつてはこの果皮をつぶしたものを川のよどみや海の浅瀬にまいて魚を麻痺させ、それを捕獲する『催眠漁法』の材料として知られていた。この成分は流してしまえば土食えdも何でもなくなり、日本チッソが海に流して水俣病の原因になった有機水銀や、少し川に流しただけで何万尾という魚が浮いてしまうシアンや有機塩素剤とは全く次元の違うものであったが、現在は禁止されている。近年エゴノキは園芸植物として見直され、いくつかの改良種も生産されている。なお、沿い区名は、この仲間でただ1種ヨーロッパ原産種エア留S.
officinarisのギリシャ語名から。
キク科エゾギク属
Callistephus chinensis
(Compositae)
英名 China aster
通称 アスター、 別名、薩摩紺菊(さつまこんぎく)サツマギク、チョ
ウセンギク
中国北部原産の寒さには強いが暑さに弱い一年草。かつてヨメナ、シオンな
どと一緒にAster属に含まれていたために、通称アスターと呼ばれているが、現
在は独立した一属一種のエゾギク属の植物である。草丈60cmくらいになり、茎と
葉に毛が生えている。葉は長さ8cmくらいの卵形で、互生する。花は秋まきでは
5月から6月に、春巻きの場合は7月から8月に咲き、大きな
頭状花
で、舌状花は紅、ピンク、青紫、白などで、管状花は黄色、色のコントラス
トが美しい。属名は「クラウンがもっとも美しい」の意味。種名は「中国産の」
。東京の銀座1丁目の京橋の際に、以前「支那料理阿寿多」というかなり有名な
中華料理のレストランがあったが、中国でもアスターと呼ぶのだろうか。
品種
大輪咲きは花径が10cmくらいになる見事なもので、プリンセスという品種は
非常に重ねのよい八重咲きである。また高性の「松本」は、花色が豊富で、紫や
赤で舌状花の縁が白くなるものなどが混ざっており、欧米でも人気がある。また
花弁が複雑に乱れた形になるオストリッチ(だちょう)ざきというのもある。中
輪では「有明」というぽんぽん咲きのものが有名。小輪は最近人気が出てきた系
統で、現在一番知られているのが、「くれない」という八重咲きの品種である。
そのほかに小輪一重咲きの「マーガレット咲き」という種類もある。
栽培
寒さにはかなり強いが暑さに弱く、暖地では開花期が高温多湿の梅雨時にな
るため、病虫害が出やすく栽培しにくい。その点では東北北部や北海道などでは
春まきにするとすばらしい花が咲く。連作をひどく嫌う植物なので、3年くらい
エゾギクを栽培したことがないところを選ぶ。日当たりと排水のよいややアルカ
リ性の土地が最適で、40cm間隔に筋を付くって播き、2mm覆土する。本葉が出て
きたら20cmの間隔になるように間引くか植え広げてやる。よく観察し、病害虫が
出そうなときは早めに農薬を散布して対処する。
利用法
C寒い地方の花壇や切り花用によい。
キク科アズマギ ク属
Erigeron sp (Compositae)
北半球の温帯から寒帯にかけて150種ほどが分布している。我が国にもア
ズマギクやヒメムカシヨモギなどの自生種があるほか、ヒメジョオンなど数種が
北米から帰化植物として野生化している。非常に環境への適応力が強い植物で、
寒さや暑さに強い。草丈50cmくらいになる短命な多年草で、根生葉で冬を越し、
春に茎を伸ばして、初夏から夏にかけて、花径5cmくらいの頭状花を直立した茎
の先に数輪から十数輪咲かせる。花色は白・青紫やピンクの系統のものと、黄色
系統のものがある。属名は頭状花(キク科の植物)を指すギリシャ語の古名から
とされている。次の二つの種がタネとして販売されている。
種
オレンジデイジー Erigeron aurantiacus
種名は「黄金色の」の意味。ト
ルキスタン原産の多年草。全草に粗い毛が生えている。夏にオレンジ色の花を開
く。
コンポジトゥス Erigeron compositus 北米大陸西部に産する草丈20cmくらいの多年草。葉は三つに切れ込みがあり、さらに細かい切れ込みがある。花は春から秋まで咲き続け、城間田は明るい水9色。春播きでその年の夏から開花する。種名は「複合の」
フォルモ−シッシムム Erigeron formosissimum 英名
mountain aster
ロッキ−山脈の麓に自生する草丈45cmくらいの多年草。花は夏咲きで、花径5cmくらいの、舌状花が特に細い空色または青紫の花を咲かせる。
グラベルス Erigeron glabellus 米国北部からカナダにかけて分布している草丈15〜40cmくらいの多年草。下の葉はへら形またはスプーン形だが、上の方は被針形である。6月ころに藤色または淡いピンクの頭状花をつける。舌状花は糸のように細い。種名は「なめらかな」
グラウクス Erigeron glaucus 英名 beach daisy
カリフォルニアなどの海岸地帯に多く分布する草丈15〜30cmくらいの多年草。葉はへら形で厚みがある。種名は「白い粉が吹いている」という意味だが、家庭で栽培した場合は緑色のままのことが多い。花は6月から9月にかけて咲き、藤色。
ムクロナトゥス Erigeron mucronatus メキシコ原産の寒さに強い多年草。性質が強いため、ヨーロッパなどに帰化している。草丈10〜30cm。地下茎を伸ばして急速に繁殖する。葉は被針形。本来は夏咲きであるが、園芸種は種まき後約100日でかいかを始め、霜が降りるまで咲き続ける。花色は白だが、弁の裏は藤色で、また表面も徐々にピンクに変色する。種名は「先が鋭くとがった」の意味。壁際の花壇やロックガーデン、またつり鉢などに向く。
ナヌス Erigeron nanus 合衆国西部に産する草丈5〜10cmくらいの多年草。葉は柔らかく小さい。夏に藤色または紫の、小さな頭状花を多数開花する。種名は「背の低い」
スペシオサム Erigeron speciosum
アメリカ合衆国北西部の原野に産する丈夫な多年
草。花はピンクのものと明るい空色のものがあり、八重咲きのものが多い。管状
花は黄色でコントラストが美しい。
栽培
かなり丈夫な草花だが、タネは細かいので、播くときだけは注意してやる。
4月頃に浅鉢に播き、タネが見え隠れするくらいに覆土し、下から吸水する。本
葉が出てきたら、花壇に25cmくらいの株間に定植する。日当たりから半日陰くら
いのやや乾燥した水はけの良い土地を好む。
利用法
C花壇植えにするが、切り花にすることもできる。
アブラナ科 エリシマム属
Erysimum (Cruciferae)
北半球の温帯地方に80種ほど分布している。普通は寒さに強い一年草・二
年層・または多年草である。性質は種によってかなりのばらつきがあるが、草丈
は30cm〜50dmくらいで、全草に毛が生えているものが多い。葉は冬の間は根生葉
で、春になってから茎を伸ばし、普通は初夏から夏にかけて、ナノハナに似て十
字形の花を茎の先に十数輪付ける。花色には明るい黄色のものと、藤色のものが
ある。花に香りのあるものが多い。属名は「引っ張る」の意味で、葉に水膨れの
ようなしわがあることからつけられたとされている。
種
アウレウム Erysimum aureum
ヨーロッパ産の寒さに強い一年草または二年
層。草丈70cmくらいになる。葉は被針形で先が尖っている。花は5月から7月に
かけて咲き、黄色で芳香がある。花壇用または切り花用によい。
リニフォリウム Erysimum linifolium
イベリア半島に産する、寒さには強い
が高温多湿には弱い常緑の多年草。草丈20cmくらいで根本からよく分枝する。花
は5月から6月に咲き、藤色または明るいピンク。花は小さいが、こんもりと茂
るので、ロックガーデンにて記する。
栽培
秋の彼岸前後にタネをまく。大きい苗の移植はできないので、花壇に直播き
し、適当な大きさになったら、アウレウムで25cm,
リニフォリウムでは15cmくら
いに間引いてやる。現在タネとして市販されているものは、寒さに強く比較的丈
夫な草花である。
利用法
C花壇に植えて栽培するほか、香りがよく切り花としてもよい。営利的に切り
花栽培を始めている人もいるようだ。
マメ科クララ族
Sophora
sp. (Leguminosae)
同属植物は北半球の熱帯から団体にかけて50種あまり分布しており、落葉または常緑の木本だが、まれに多年草がある。日本にもエンジュなど数種があり、クララは薬草としてよく使われていた。直立性で、葉は互生し、いびつな羽状複葉である。花は白、黄色と、紫色があり、亜属によって形が異なる。花が比較的小型な蝶形花をつけ、寒さに比較的強いSophora亜属と、花が大型で花弁の先がとがっていて、やや寒さに弱いEdwardsia亜属に大別されている。属名はアラビア語で、蝶形花をつける樹木を指す言葉と言われている。個々には園芸植物としてタネが入手しやすい3種と、漢方薬として重要なクララについて説明する。
種
ダヴィディー Sophora davidii 中国原産の、樹高2〜3bの落葉灌木。樹皮はネズミ色で、枝にはとげがある。葉は小さく、裏側に軟毛が生えている。花は6月に藤色の蝶形花を層状花序に咲かせる。
クララ Dophora flavescens この種は、国内では薬草として用いられる者だが、欧米の園芸書には観賞用としても掲載されている。亜灌木で、樹高1〜2bくらいになる。葉は羽状服用で長さ20〜30cmくらい、ふつうは29枚の長さ3cmくらいの小葉からなっている。花*花津崎で、直径1cmくらいの蝶形花を長さ30cmくらいの円筒形の層状加除または円錐加除に咲かせる。種名は「淡黄色の」の意味で花の色から。全草に刺激性の強い苦みがあり、なめると頭がくらくらすることからこの名前がある。有毒植物なので、勝手に用いないこと。
エンジュ Sophora japonica 「ジャポニカ」とついているが、中国から朝鮮半島に分布する落葉高木で、樹高は25bくらいになることがある。かなり古い時代にトライし、大きな庭園に植えられたり薬用に今日された。夏、黄色の層状花序をつける。ジュズダマのようにタネがびっしり詰まったさやをつける。古くは「えにす」と言い、漢字では槐と書く。
ミクロフィラ Sophora microphylla 英名 Kowhai
ニュージーランド、チリなどの原産の常緑高木だが、落葉することもある。樹高は5〜10bだが、それ以上になることもある。枝が不仕事にねじれていて、おもしろい形になるので、欧米では盆栽に用いられることもあるが、日本ではあまり普及していない。葉は、7mmくらいの小葉が20枚以上集まった奇数羽状服用で、種名も「葉が小さい」の意味である。早春に黄色い筒状の花を咲かせる。ニュージーランドでは国花になっている。
栽培
タネが非常に堅いので、少し傷を付け、一昼夜くらい温水につけてからまくとよく発芽する。牧戸気は春先がよく、5っむらいふくどする。小苗のうちにポットにとり、十分大きくなったら、日向か半日陰のところに抵触する。横に広がりやすいので、株間は4bくらい必要である。
利用法
Aクララは漢方で苦参(くじん)と言い、解熱剤・鎮痙剤・かゆみ止めなどの薬として利用されている。しかし作用が強く、誤った用い方をすると生命に関わることもあるので、素人の至陽は厳禁である。
Bエンジュの材は、家具材などに用いられている。
C庭木に用いられている。
ブナ科コナラ属
Quercus sp. (Fagaceae)
英名 Oak
ユーラシア大陸、北アフリカ、南北アメリカなど世界の広い範囲に分布し、やや寒い地方から熱帯の山岳地帯まで自生している。全部で600種以上あると言われている。日本でもコナラ、ミズナラ、カシワ、クヌギ、アカガシなど20種以上の自生種がある。ほとんどが樹高10〜30bくらいになる高木で、常緑のものと落葉のものがある。幹は直立し、樹皮は暑く、特に樹皮の下にあるコルク層の厚いものが多く、このコルクはワインなどの栓に使われるほか、防音材、棒熱材、救命具など様々な用途に使われる貴重なものである。葉は互生して倒卵形で先がとがり、鋸歯がある、と書くよりも、「柏餅の葉っぱのような」と書いた方がわかりやすいだろう。実際に柏餅の葉は、この属の柏の葉をその年の春に摘んだものである。秋に美しく紅葉する樹種もある。花は雌雄同株で、春に咲き、雄花は垂れ下がった尾状花序になり、ふつうおしべは6本ある。雌花は穂状花序にたくさん咲く。黄緑色の小さいものなので、鑑賞価値はない。比較的速く大木になり、建築材、家具材、楽器、酒樽などに利用されるほか、軽くて腐りにくいことから、造船用に用いられてきた。今は勿論鋼鉄製で、その用途はなくなったが、昔のヨーロッパの帆船は、ほとんどオーク製である。有用植物は数多いが、ここにはハーブとされる者と、種が売られている者のみを掲載した。
種
カシワ Quercus dentata 日本のほぼ全域、東アジアから中央アジアの山林に分布する樹高15〜20bになる落葉高木で、日本では古くから大きな庭園の庭木として用いられ、家紋にも使われるほど親しまれている。幹は直立し、黒に近い褐色で、樹皮は熱く縦に裂け目がある。枝と葉は互生し、若い枝や葉には獣毛がある。葉は長さ10〜20cmの倒卵形で、深い鋸歯がある。
キク科テンニンギク属
Gaillardia aristata
(Compositae)
英名 blanket flower
アメリカ合衆国の主に西海岸を中心に、12種ほど知られている属だが、日
本ではたまにオオテンニンギクのタネが売られているだけであまり普及していな
い。寒さ・暑さともにかなり強い多年草で、草丈は70pくらいである。根生の
葉はへら形、茎に付く葉は長い楕円形で、6月から11月にかけて、大きなもの
では花径10pくらいになる頭状花を咲かせる。花色は管状花がKで、舌状花は
芯に近い方が赤褐色で、淡黄色の覆輪になる珍しい色彩である。属名はフランス
の植物愛好家ガヤール・ド・モラントノーに因んだもの。種名は「ヒゲがある」
。
品種
最初に日本に紹介されたのは、一年草のテンニンギクG.
pulchellaで、オオテンニンギクに比べ、草丈は半分くらいだが、花径8cmくらいのやや明るい色の花を開く。英国のタネのカタログに出ているが、日本においては、今は このオオテンニンギク以外は栽培されていないようだ。
栽培
春5月頃と秋の9月が播き時だが、春まきの場合、その年には開花しないので
、暖地では秋まきの方がよい。箱蒔きにするか花壇に直播きするが、発芽してき
た苗は葉がへら形で、雑草と間違えやすいので、間違って抜いてしまわないよう
に注意する。ほぼ常緑の草花なので、冬もよく日が当たるところに定植する。3
年くらい経って株がこんできたら、株分けして別の所に植え広げてやるか、新し
く種を買ってきて播くとよい。
利用法
C 一度根付けばほぼ植えっぱなしでよい丈夫な草花なので、家庭の花壇や、農家
の庭先などに植えるのによい。切り花にもなるが、水揚げがよくないので、二日
おきくらいに交換しなければならない。
アブラナ科オーブリエタ属
Aubrieta deltoides (Cruciferae)
通称 オーブリエチア
欧米ではロックガーデン用の草花として非常にポピュラーな植物だが、日本
ではまだあまり普及しておらず、また名前も間違えてオーブリエチアと呼ばれる
ことが多い。シチリア島から小アジアまでが原産地の寒さに強い常緑多年草で、
草丈がほとんどなく、地面を這うようにして生育し、開花期には紫の絨毯状にな
る。茎はよく分枝し、葉を密につける。3月から5月頃に紫色の菜の花のような
花を密集して咲かせる。属名はフランスの植物画家として有名だったクロード・
オーブリエ(1668 - 1743)にちなんだもの。また種名はギリシャ語の「デルタ」
の字に似たという意味。
栽培
種は細かいが発芽はしやすい。秋の彼岸頃に箱や苗床などに筋まきし、2mm
くらい覆土する。発芽して本葉が出てきたら、20cmくらいの間隔で植え広げてや
る。日当たりと排水がよいと血を好む。比較的丈夫で作りやすい草花である。
利用法
C外国ではロッケリーと呼ばれる野草を中心に集めた花壇によく植えられるが
、花は小さいながら鮮やかな青紫で多花性なので、一般の花壇に植えてもよい。
スイカズラ科ハコネウツギ属
Weigera florida (Caprifoliaceae)
同属植物は東アジアに19種分布しており、日本にもハコネウツギやタニウツギなどの自生種がある。オオベニウツギは中国北部原産の、比較的寒さに強い樹高2bくらいの落葉灌木で、葉は対生し、長い紡錘形の単葉で鋸歯があり、濃緑色をしている。花は5〜6月に咲き、朱色か赤紫色の者がふつうだが、白や黄色の変種がある。直径4cmくらいの漏斗状で、若い枝野先に3,4輪拓く。属名はドイツのグライフスヴァルトの教授だったクリスチャン・ヴァイゲル(Christian
Weigel 1748 - 1811)に因んだもの。
栽培差
寒さに強く、比較的栽培しやすい花木である。春4月頃に浅鉢に蒔き、2mm程度覆土をしておく。水はけのよい日向または半日陰のところなら、それほど手入れしなくても育つ。
利用法
C庭木として栽培される。
ツユクサ科fsツユクサ属
Commelina communis
(Communeliaceae)
ツユクサの仲間は、温帯から熱帯にかけて、比較的ありふれた雑草で、100種近くがある。園芸種として栽培されるオオボウシバナは、東アジアに視られる一年草で、日本でも特に関東地方など赤土の地方では好んで生える雑草である。ありふれた植物ではあるが、夏の間字や以下名ブルーの花を拓くことから、染め物に用いられ、また、観賞用に改良されている。草丈50cmくらいになり、葉は長蛇円形または被針形で互生する。花は6月から8月頃に咲き、一日花だが次々に咲く。ツユクサが花径2cmくらいであるのに対し、オオボウシバナでは4cmくらいになる。属名はオランダの植物学者だったコンメリン親子に因んだもの。
栽培
たまにタキイ種苗のカタログなどに載ることがあるが、商業的には滋賀県の一部で栽培されているだけの植物である。しかし性質は丈夫で、栽培は比較的優しい。4月はじめに路地にいきなり種をまき、3mmほど覆土しておく。発芽後間引いて株間を20cmくらいにする。日当たりから半比嘉家の土地でよくできるが、多少やせたところの龐が帰ってあまり茂らずによく花が咲く。
利用法
B友禅染などで、青い色を出すのに用いている。
C花壇に植えて楽しむ。
マメ科オジギソウ属
Mimosa pudica (Leguminosae)
英名 gumble plant
熱帯アメリカ原産の、寒さに弱い短命な多年草だが、一般には一年草として
栽培されている。草丈30cmくらいで、葉は掌状に4つに分かれた先が、細か
い羽状複葉になっている。天気の良いときは葉柄と葉がピンと立っているが、曇
りや雨、また夜間はしぼんだ状態になる。また手で触るとおもむろにしぼんでし
まう性質があり、「運動をする植物」としてよく知られ、小学校の理科の教科書
などには必ず出ているため、タネも売られているが、観賞用としてはあまり美し
いものではない。花は夏に咲き、花径1cmほどの赤紫色のボール状のものであ
る。属名は「まねる」の意味で、植物でありながら動物のように運動をまねると
いう意味からつけられた。種名は「はにかみ屋の」。
栽培
発芽温度が高いので、暖地でも5月になってから播いた方がよい。移植を嫌
うので、4寸くらいの鉢に2,3粒捲き、生えてきたら1本に間引くといい。路
地でも栽培できるが、花壇に植えてもあまり見栄えはよくない。日当たりと排水
のよい土地を好み、酸性土壌の場合は中和してから栽培する。また連作を嫌うの
で、3年くらい豆の仲間を栽培したことのない土地に植える。
利用法
B幼児や小学校低学年の、理科の観察用に栽培するとよい。
オシロイバナ科オシロイバナ属
Mirabilis jalapa (Nyctaginaceae)
英名 four o'clock, marvel of Peru
熱帯アメリカ原産の寒さにやや弱い多年草だが、普通春まき一年草として扱
われている。根が不正形の球根状に肥大し、茎はよく分枝して高さ80cmくら
いになる。葉は楕円形で比較的大きい。夏から初秋にかけて、花径3cmの赤紫
、黄色、白またはそれらの絞りや斑点のある花を咲かせる。花は午後4時頃に咲
き、夕方には甘い香りを漂わせるが、明け方早くしぼむ。属名は「すばらしい」
の意味。種名はメキシコのハラパ(Xalapa)という地名から。タネが大粒で真っ黒
く、つぶすと白い粉が出てくる。昔この粉をおしろいの変わりに顔などに付けて
子供が遊んだ所からオシロイバナと呼ばれている。
栽培
タネは大粒でまきやすい。移植を嫌うので、4月末から5月にかけて、日当
たりと排水のよい土地に、50cm間隔に2,3粒ずつ点播きし、発芽してきた
ら1箇所1本に間引いてやる。丈夫な草花で、ほとんど手入れはいらないほどで
ある。
利用法
C庭の隅などに植えておくと、真夏から初秋にかけて一株で数十輪の花を咲か
せ、夕方から夜によいにおいを発散するので、夕涼みの時などによい。
キク科アフリカヒナギク属
Osteospermum ×hybridum (Compositae)
和名 アフリカヒナギク
以前ディモルフォセカDimorphothecaとして扱われていた植物のうちのいくつかが、こ
の属に移された。アラビア半島から南アフリカの熱帯・亜熱帯地方原産の寒さに弱い越年性の一年草、常緑多年草または亜灌木である
。同属植物は約70種ほどあると言われるが、園芸上のオステオスペルマムは複雑な交配種で、暖地で秋まき一年草として扱われる。草丈は鉢植えやプランターなどに好まれる矮性種が20cmくらい、家庭の花壇や切り花用に用いられる恒星種で50〜90cmくらいある。葉は長めのへら形で、やや多肉質である。花は普通3月から5月に咲くが、9月はじめ頃に蒔いて暖かいところで育てれば、2月に開花する。花径7cmくらいの頭状花が茎に先に咲き、舌状花は白・サーモンピンク・淡紅色などの中間色の明るいものが多く、親日家イブ分が白いものもある。管状花は金属鉱歌区を帯びた藍色のものが多い。花は陽光の元で開花し、暗いところでは開かない。属名は「骨」と「タネ」の合成語。かなり違った性質のものがあるが、種苗店では一種類しか出ていない。
栽培
一般に寒さに弱い秋まき一年草として扱い、種まきは秋の彼岸頃に行うが、強い霜の降りない地方なら、8月下旬から9月5日頃までに蒔くと、2月頃から花が楽しめる。箱や苗床に筋まきし、2mmほど覆土する。一度仮植えした後、矮性種は15〜20cm、高性種は30cmくらいの株間で定植する。伊豆半島南部などほとんど霜の降りない地方を除き、冬季は霜よけが必要である。日当たりと排水の良いやや乾いた土を好む。本来常緑多年草だが、寒さ以上に高温多湿に弱いため、日本では夏越しできない。
利用法
C矮性種は花壇、プランターおよび鉢植え用に、高性種は切り花や花壇用に用いられる。
キンポウゲ科オダマキ属
Aquilegia sp (Ranunculaceae) .
英名 columbine
北半球の温帯から寒帯にかけて80種以上が自生しており、日本産のオダマ
キもその1種である。寒さに強い多年草で、秋から冬にかけては長い柄のある根
生葉を伸ばしているが、初夏に10cm〜50cmくらいの花茎を伸ばし、様々な色の5
弁かを咲かせる。5つある萼片と花弁が交互にあり、花弁より萼の方が長く色の
種類も多い。日本語のオダマキは本来は麻糸を中空に巻いて円筒形にしたものの
ことで、筒状につきだしている花弁をそのオダマキに見立ててオダマキ草とした
のが語源のようだ。属名は「鷲」の意味で、鋭く尖った萼片を鷲の爪に見立てた
ものである。
種
オダマキ Aquilegia flabellata
日本で古くから栽培されているものをシーボルトがヨ
ーロッパに紹介した。草丈20cmくらい。花は下向きに咲き、花径5cmくらいで萼
片は鮮やかな青紫をしている。種名は「換気扇のような」。現在はほとんど栽培
されていないが、欧米の園芸カタログに、タネとしてよく出ている。
アルピナ Aquilegia alpina スイスアルプス原産の多年草で、寒さには強いが暑さにや
や弱い。草丈20cmくらいで花は濃い空色。欧米ではロックガーデンの草花として
親しまれている。種名は「アルプスの」。
ヴルガリス Aquilegia vulgaris 草丈60cmくらいになる。花はたくさん咲き、青、紫など
の色がある。またこのなかにはウィリアム・ギネスWilliam
Guinessという萼片 が限りなく黒に近い紺色の珍しい品種もある。種名は「一般的な」。
ヒブリダ Aquilegia ×hybrida
いくつかの原種を交配して固定した種。草 丈1m近くになる。現在タネとして出回っているのはほとんどがこれで、とくに
マッケイナ・ジャイアントMcKana Giantという品種が一番ポピュラーである。タ
ネの袋に間違えて「真っ赤なジャイアント」と書かれていることがあるが、花色
は赤に限らず、紫・青・オレンジ・黄色・白などいろいろある。
ここからは欧米のカタログに出ている種である。
カエルレア Aquilegia caerulea
ロッキー山脈原産の多年草。原種は草丈30〜35セン
チくらい。「真っ青な」という種名の通り、直径8cmほどの、鮮やかな青い花を
貼るから初夏にかけて咲かせる。改良種が多く、花色も青、紫、ピンク、白など
があり、また、草丈10cmほどの矮性種もある。
カナデンシス Aquilegia canadensis
種名の通りカナダ原産で、草丈50cmくらい。葉は三
つ葉形またはシダ状。花は初夏から夏に稍下向きに咲き、くすんだ黄色で小さい
。。
クリサンタ Aquilegia chtysantha
種名は「黄金色の」の意味。ニューメキシコからアリ
ゾナの原産で、草丈1b以上になる。夏に咲く花は、花径4cmくらいだが、房状
に多数咲き、美しい黄色である。花に香りがある。花壇用および切り花に利用で
きる。
クレマチス咲き Aquilegia ×clematiflora
草丈1bほどの交配種。オダマキの仲間のシンボ
ルである距がなく、クレマチスのように見える。6弁の星形のピンクまたは藤色
の花を夏に咲かせる。
グラータ Aquilegia grata
バルカン半島原産。草丈50cmくらい。根生葉は三つ葉形で
長さ25cmくらいになる。花は5月ころ咲き、濃い青紫。種名は「人を喜ばせる
」。
ヴィリディフローラ Aquilegia viridiflora
シベリアから中国西部に分布する。草丈40cmくらい。花は小さく2,3輪作
。種名は「花が緑色の」の意味だが、稍緑色を帯びた濃い藍色で、距ノブ文が長
く、芳香がある。ロックガーデン向き。
栽培
株分けがしにくい上、宿根草とはいっても比較的短命なため、タネで増やす
。種まきは4月頃に行い、翌年の初夏から開花する。タネはさほど細かくはない
が向光性なので、浅鉢に播いたら覆土せずに、明るい日陰においておき下から吸
水させるようにする。発芽には1ヶ月近くかかり、発芽率はよくない。小苗のう
ちにポットに移し、夏はなるべく涼しいところで育て、秋の彼岸頃になったら日
当たりのよいところに移してやる。暖地では夏に枯れやすい。
利用法
C小さな品種は花壇・鉢植えで楽しむが、大きくなる種類は切り花にして楽し
むことができる。