第77回 東京近郊地区流星観測者会集会
2002年3月24日、題記集会が東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで開催された。昨年11月のしし座流星群でやや力を使い果たしてしまったのか、年度末ということもあり、12名という少し寂しい会となってしまったが、議論は熱いものがあった。
0:自己紹介
1:2001年ふたご座流星群観測結果報告:芹澤寛隆
・ほとんど例年通りの出現であったが、13/14にかけてZHR300を超える出
現があった模様
2:2002年しぶんぎ座流星群観測結果報告:芹澤寛隆
・こちらも特に大出現と言えるものはなかったと思われる。
4日の0:00頃にZHR160を超える出現があるが、輻射点高度の影響と思
われる。
3:こと・みずがめ座流星群観測指針:芹澤寛隆
・今年はいずれの場合も月があるため、観測しにくいと思われる。
特にみずがめ群は月が近いのに加え、Leonids Macと日程がかぶるため、
観測者の減少が予想される。
4:1944年の流星雨(?):橋本岳真氏
・2001年のしし座流星雨の出現の後で、自分の母親が終戦前の冬(1944〜1945年
にかけての冬)に同じような流星雨を見たようだという女性からのメールがあり、
調査した。日付が定まらなかったが、見た時刻が21時頃ということでしし座流星
群ではないことはわかったものの、それ以上の詳しい情報が得られなかった。聞
き取り調査をしようとメールで交渉したが、相手が高齢であることなどで実現で
きなかった。発表後の質疑応答では、今後増えるであろうインターネットなどを
介した匿名での情報取得の方法についても意見が交わされた。
5:1799年に見られたフンボルトの大流星雨:渡辺美和氏
・前日のOAAにて樋口氏が発表されたものを紹介。昨年、フンボルトの旅行記が
邦訳されて、
流星雨の記述等が明らかになった。その中には、いくつか理解に苦しむ記述があ
るがこれはおそらく
訳者が、天文に関する用語を知らないためと考えられる。原本は仏語であるの
で、分かる人物の
正しい邦訳が待たれる。
6:日本でも見られていた1661c1(池谷ー張彗星)の記録:渡辺美和氏
・最近、眼視彗星として注目されている池谷−張彗星は1661c1である可能
性が指摘された。
そこで、過去の文献を調べたところ、日本では2つ、中国でも3つの記録が見つ
かった。
7:2001年しし座流星群大火球の永続痕の解析:渡辺美和氏
・しし座流星群極大の晩、01h47m29s頃、大火球が出現し、その永続痕を捉え
た。
このデータと、加藤氏のデータを基に大まかな解析を行い、痕の位置を計算して
みた。
なお、まだ誤差等についての吟味はしていない。
8:アッシャー謝恩会:藤由嘉昭氏
・1月12日にアルカディア市ヶ谷にてアッシャー氏謝恩会が行われ、50数名
の参加があった。
帰国直前のアッシャー氏を囲んで、非常に盛大に行われた。
9:しし座流星群アンケート結果報告:藤由嘉昭氏
・OAAの例会時にしし座流星群のアンケートを行った。多くの方がしし群を見ら
れたとのことであった。
また、殆どの方が33年後もまたみたいと回答されていた。
10:雲の向こうの流星:藤由嘉昭氏
・昨年のしし座流星群の時は天候が悪く、晴れていなかったが、雲をすかしてで
の流星を観測した。
その結果、雲量が多い場合でも、捉えられた群流星が、2:00〜5:20まで
に1115個も捉えられた。
11:早朝流星:藤由嘉昭氏
・明け方の5時以降もしし座流星群を観測し続け、5時〜6時までにのべ84
人、2559個の流星数を得た。
HRや、ZHRから夜間の活動の継続であることが分かる。また、これらの流星
の殆どが火球であると
考えられるので、あらためてしし群の実力を思い知らされた。
12:新ZHRへの提案:柳信一郎
・現在使われているZHRは、様々なファクターがあり、時として、明らかに現
実離れした値を生み出しかねない。
もう少し、現実味のある、新しい形式を構築する必要があると考える。
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