支持層の深さが5m以上の場合は、木造建物でも杭工事が必要となります。
はじめに
ここの項では工程毎に作業説明や注意点を上げていきますが、それ以前に最も大切な事を初めに書いておきます。
それは、建築は他の工業製品と違い殆どが生身の人間が造っていくと云う事です。
建築主様や現場で働く職人さんの気持ちや感情で建物の出来映えが大きく変わるのが建築です。
建築主様から(ご苦労様です)、職人さんから(お世話になります)と云う関係が築ければ半分以上は成功した現場
になります。現場になるべく数多く足を運び、お互いの信頼関係を結ぶ事が良い建物を造る近道となります。
杭工事においては、大きく分けて支持層まで杭を打ち込む支持杭と、支持層が深く
支持杭では不経済になる場合には、杭と地盤の摩擦で支える摩擦杭があります。
柱状改良工事
表層改良工事
地盤補強工事
地盤が軟弱で建物基礎が、地表面近くに直接施工出来ない場合には、支持層(建物が乗っても耐えられる地層)
まで、補強しなければなりません。住宅建物で一般的に行われている地盤補強工事を説明致します。
表層地盤改良工事 監理ポイント
支持層が地表面から2m程度までの深さにある場合に行われる地盤補強工事です。
決められた数量の薬剤と現場の土を支持層まで練り合わせ強固な地盤を造る工事です。
A 地盤調査書と誤差がないか必ず試掘を必要個所行い、支持層の確認を行います。
B 改良に必要な薬剤の数量が搬入されているか確認を行います。
C 薬剤と現場の土が、支持層まで確実に混ぜ合わせられているか確認が必要です。
D 改良面を確実にロ−ラ−にて転圧します。
建築地の地盤の強度や土質を調査するのが一番始めの重要な作業です。
調査法として一般に、SS式・動的貫入試験・標準貫入試験があります。
私の事務所では標準貫入試験(一般に云うボ−リング)又は、動的貫入試
験をお勧めします。
SS式の場合には、土中に石や障害物がありますとそれ以上計に測出来ない
場合があります。また、ある程度の強度のある地盤の場合、それ以上に深く
計測出来なく、一番重要な強度のある地層の厚みを知る事が出来ません。
軽い建物の木造や軽量鉄骨造だから簡易なSS式で十分と云う判断は非
常に危険です。SS式を採用する場合は近隣の地盤デ−タ−がしっかり
ある時だけに限りましょう。
地盤調査 (設計前工程)

建物の基礎を造る為に設計図に従い所定の深さまで地面を掘り下げ
ます。
ここでの重要なチェックポイントは掘り下げた地面の底が、建物を支持
する地盤面となる為、上記の地盤調査書との相違があるかチェックが
大切です。
誤差がある場合は 下部のコンクリ−ト(ラップコン)の打ち増し等
の処理をする事が必要となります。
一般の方の目安として、根伐面を歩いてみて足跡がくっきり付く
様でしたら注意が必要です。専門家に相談されるのが良いでしょう。
土工事と支持地盤の確認。
基礎配筋工事
地業工事が終わると 基礎の配筋工事に移ります。写真はいわゆるベタ基礎工法です。
プ−ルの底の様に鉄筋コンクリ−トの底盤を建物下部全体に造ります。
ここでのチェックポイントを個所書きで上げてみます。
 1;湿気止めのビニ−ルシ−トが敷かれているか確認。
 2;鉄筋の種類と本数・間隔が図面通リ配置されている事。
 3;鉄筋が乱れなく配置され、結束線(鉄線)で固定されている事。
 4;鉄筋と地面や型枠の間に、所定(地中部分では6cm)以上の隙間がある事。 
 5;鉄筋の継ぎ手部分は、重ね長さが所定(継ぐ鉄筋の径の40倍の長さ)以上ある事。
 6;設備配管の為の開口や通気開口部の廻りは鉄筋で補強されている事。
 7;鉄筋に油分や有害な錆が無い事。(多少の錆は問題ありません。)
 8;写真の撮影、隠れてしまい後から確認出来ない部分は必ず写真で残します。
  建築主様にも我が家の工事記録として御自身で写真撮影をする事をお勧めします。
  欠陥住宅等、万が一出会ってしまった時には後から必ず役に立つでしょう。


 
基礎配筋状況
基礎配筋検査
写真で見る現場チェックポイント。  (木造在来工法編)
地盤補強工事
写真は地盤の柱状改良工事です。
薬剤と現場の土を混ぜ 地下2〜5mの支持地盤まで地盤を柱状に改良します。
支持層はドリルの抵抗値で確認します。
地盤調査作業(標準貫入試験)
聞きなれない専門用語ですが、基礎のコンクリ−トと支持地盤の間に
施工する作業の事を云います。
砕石や玉石を敷き 転圧機で突き固めます。
ポイントとして 砕石の厚さの計測、転圧の様子を確認致します。
地業
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柱状改良工事 約直径60cmのドリルで地面に穴をあけ 薬剤を注入していきます
支持層が2m〜5mまでの深さにある場合の地盤補強工事です。
工事が図面や仕様書通り施工されているか監理をする事も、設計事務所の重要な仕事です。
このペ−ジでは当設計室の現場監理状況を 基礎から仕上げまでを順次写真と文章で紹介。
現在建築中の方々にも参考になれば幸いです。
砕石厚みの確認
根伐面の土質の確認 現状確認が大切です.